【#18】退社した元社員のヨーロッパ1人旅<ボーンホルム島編>
これは、拓匠開発に新卒で入社した社員(みほ)が会社を辞めて、2ヶ月間のヨーロッパ1人旅に出る壮大な(?)物語である。
みほは会社員時代に叩き込まれている(はず)の「拓匠力」を旅の中で活かし、人間として大きく成長することはできるのか?!
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ボーンホルム島、到着!
夢のパリからコペンハーゲンのホテルに戻ったのは、深夜の2時でした。9時にはホテルを出て次の目的地に向かわねばならないため、さっさと寝てまた旅の支度をします。
次の目的地は、「ボーンホルム島」。私は死ぬまでに一回でいいから湖で泳いでみたいという願望があり、島にはその夢を叶えるために行くのです。
眠い目を擦ってコペンハーゲンからイースタッドという街まで電車で行き、そこからフェリーで島へ向かいます。
イースタッドの天気はほぼ嵐でめちゃくちゃ寒く、ここら辺で既に「湖で泳ぐのは無理かもしれないなぁ・・・」と気が付き始めました。北欧ってやっぱり寒いんですね(当たり前)。
島に行く目的を完全に見失いながら強風に煽られ、フェリー乗り場になんとか到着。
12:30の便に乗ろうと受付のマダムにEチケットを見せたところ、「それはキャンセルになったの。次の便は18時30分よ。」と言われました。
時間通りにバスや電車が来ないことにもう慣れた私は、「こんな嵐の中フェリーを運航するのは無理な話だよなあ・・・」と冷静に状況を理解し、フェリー乗り場の硬い木の椅子に座って約6時間、ぼーっとしました。
巷では90分間何もせずにぼーっとする「ぼーっとする大会」が話題らしいですが、わざわざそんな大会に出なくともどこでも何時間でもぼーっとできるところは私の唯一の才能です。
才能を活かした時間を過ごしつつも、すごく寒かったしお腹が空いていたし眠かったしお尻と腰が痛かったし外は嵐だし、パリで上がったテンションが急激に下がっていったのは言うまでもありません。
結局、ボーンホルム島に到着したのは、20時すぎでした。
とにかく疲れていましたが、目に映る夜のボーンホルム島の街の景色は最高に美しく、引き続きぼーっとする頭で歩いているうちに、自分は間違えて天国に来てしまったんじゃないかと本気で思えてきて怖かったです。
立ち並ぶ平屋の家々はどれもとっても可愛らしく、窓際にはキャンドルや花瓶が飾られています。時々灯りがついているお家があるのですが、カーテンがついていないので家の中が丸見えです。
人の家をジロジロ見るのは良くないと思いつつ、窓から覗く内装があまりにも素敵なので、ガン見しながら歩きました。
人の気配が無く街灯も少ない真っ暗な道をスマホライトをつけて歩き、ドキドキしながら宿に到着。扉を開けると、そこには果物の木や花々の生い茂る美しい中庭が現れました。
この島で私が泊まるのは、アネカさんという方のお家のお庭にある、まるで絵本の主人公が住んでいるみたいな、とっても可愛らしいコテージです。
疲れすぎた私は何か食べないと風邪をひく気がして、最後の体力を振り絞りスーパーへ出かけ、あまり美味しくない冷えた弁当を宿でたらふく食べ、死んだように眠ったのでした。
ボーンホルム島での過ごし方
冒頭で申し上げた通り、島に来た目的は湖で泳ぐことでした。でも、このクソ寒い中湖で泳いだら、確実に風邪をひきます。
この現実を前に、私が島に来た目的はもはや何もありません。
2日目はYoutubeを見たり話題のコスメの口コミを調べたりして、部屋から一歩も出ない1日を過ごしました。
そしてその翌日もコテージに引きこもり、さらにその翌日もスーパーに行く以外はベッドでひたすらゴロゴロしていました。
そしてその次の日も次の次の日も、料理したこと以外は基本ダラダラした日々を過ごしました。
流石に1箇所くらいボーンホルム島の有名スポットに行こうと決意した瞬間もありましたが、1時間に1本しか出ないバスに完全スルーされて乗れなかったので潔く諦め、コテージのベッドに舞い戻りました。
何かをやらなきゃと思って自分のお尻を叩くことも時に大事ですが、やりたいと思えるまでダラダラするというのも、たまにはアリですよね?(アリと言ってください)
ダラダラしながら考えたこと
暇を突き詰めると、人は哲学的なことを考えるようになります。私はボーンホルム島で、自分のその後の人生のあり方について悶々と考えました。
悶々と考えた割に、「あ〜やっぱ楽しく生きよっと!」という超シンプルな結論に至って満足しました。自分で自分に言うのも変ですが、悩んだ時間を返して欲しいです。
ボーンホルム島まとめ
ボーンホルム島で得た学びは、忙しすぎるのも大変ですが、暇すぎるのも体に悪いということです。
・・・以上!!!
〜旅の順路〜ブダペスト(ハンガリー)→ウィーン(オーストリア)→プラハ(チェコ)→ベルリン(ドイツ)→ハンブルク(ドイツ)→ローマ(イタリア)→スペルロンガ(イタリア)→ハンブルク(ドイツ)→コペンハーゲン(デンマーク)→パリ(フランス)→コペンハーゲン(デンマーク)→ボーンホルム島(デンマーク)→ストックホルム(スウェーデン)→トゥールーズ(フランス)→リスボン(ポルトガル)
出発日:8/27(火)〜帰国予定日:10/14(月)
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