仕事の向き不向きは能力値に無い
世の中にはいろんな仕事がある。多い。マジでかなりある、数が。
こんなに仕事があるのに、共通する事実がある。すべての仕事がガマンや大変を兼ね備えているのだ。
これはもう薬と同じだ。効き目(ベネフィット)があれば、副作用(リスク)がある。
個人によって感じ方はそれぞれだが、間違いなく気持ちいい瞬間もあれば、キツイ部分もある。どちらもゼロにはならない。その二つを額に入れてウンウンと眺めるのだ。
僕の歴史もウンウンだった。
これまで「こりゃあラクだ!」というようなバイトもあるにはあったが、あの「ラクすぎる」という退屈は副作用(リスク)そのものだった。
ヒマと「このまま俺はどうなるのか・・・」という不安に耐えきれずあっさり辞めてしまった。
「世の中にはラクな仕事なんてない!」という言葉がある。もはや伝説の域に達している。しかし親や先生の言っていたあの言葉は真理だったのだ。
「ロックバンドで稼ぐ」なんて馬鹿げた仕事すら副作用(リスク)があった。
「気分の乗らない日に歌を歌う」という奇行をあなたの身に置き換えてみてほしい。地獄中の地獄だ。
そんな僕もやっとのことで、「ラクな仕事はない」という伝説を信じるようになった。
あの日、あのとき、AV男優になりたがっていた同級生は「仕事」を舐めていたのだ。たぶんAV男優にはAV男優の副作用(リスク)があるはずだ。
きっとロスチャイルドやロックフェラーなどの「華麗なる一族」という「仕事」にも副作用(リスク)があるのだろう。
もちろん大リーガーやアイドルにだってあるはずだ。
みんなの憧れのような仕事から、僕がやっていたピンクチラシを一人暮らし用マンションに投函する仕事まで共通なのだ。
「仕事の向き不向き」という言葉がある。
これはもう能力値や才能なんかではない。むしろそんなもの誤差だ。
めちゃくちゃ優秀なひとも普通のひとも、ザラっと均せば大きくは変わらないものだ。
能力値よりも『その仕事特有の大変なこと』に耐性があるかだ。副作用(リスク)を受け入れられるかだ。
キツさに麻痺できるかどうかで、僕たちの今日やあしたは構成されている。
そう思うと、人生を救ってくれたあの歌も本も映画もきっと麻酔だったのだ。
新しい飲食店をオープンする。
素晴らしいギタリストが店長。マジでいいギター弾く。料理長がすごくすごい。美味すぎる。
音楽を作って歌っています!文章も毎日書きます! サポートしてくれたら嬉しいです! がんばって生きます!