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宇宙は何でできているのか 素粒子物理学で解く宇宙の謎 -村山斉-


重要だと思った箇所を本書からいくつか切り取った。強調されている部分が切り取った部分で、普通の文字で書かれているのが、自分の言葉で書いた意味の言及、感想などである。

本書で紹介する素粒子と宇宙の研究テーマは二つある。それは、「物質は何でできているか」「それら物質の基本法則は如何なるものか」である。
宇宙とは何かを説明するには素粒子物理学の概念が必要であるようだ。物事を理解する方法として、ミクロから理解する方法とマクロから理解する方法があると思う。宇宙を理解するために、ミクロから理解する場合、素粒子物理学。マクロから理解する場合、宇宙論や天文学。他の学問らはこれらの間に位置している。本書では、宇宙を主に素粒子物理学、つまりミクロ的な研究はどこまで進んでいるのか、宇宙についてどこまでわかっているのかを解説している。素粒子物理学は理論的な研究で難しそうというイメージがあったが、あまり数理チックではなく、非常に読みやすかった。

「極小」から「極大」までの世界を全て支配する基本法則を発見するのは、物理学における最大の目標である。
全てに汎用性のある法則を見つけるには、極小から極大までのある程度の法則を理解する必要があると思うが、それが解明されるのはいつになるのだろう。宇宙に存在する物質のほとんどはまだ基本法則どころか何であるかさえもわかっていないのでそれがわからないと全てを支配する基本法則も見つからないかもしれない。宇宙の謎って謎が多すぎてワクワクするな。

宇宙にあるニュートリノという物質を全て集めると、宇宙にあるすべての星と同じ質量になる。
ということは、ニュートリノという物質が地球を作っているのか?

FMは建物の影に入ると音が途切れることがある。一方AMはそういうことがない。なぜなら、FMの波長はAMよりも短いからである。FMの波長は約三メートル。AMは約三百メートル。
電波を使って音を聞くとき、なぜ音が途切れるんだろうとかあまり考えたことはなかったけど、そういえば電波は波なんだと。

量子は連続的な変化をせず「とびとびな値」となる。プランクは量子論の父と呼ばれている。
電波や音と違って量子は非連続に力が変化する。量子は電波や音よりもミクロな存在であるが、これの時間的変化は力が0になる感覚というのは自分の想像する現実ではあまり実感がわかない。普通力を伝えたらずっと力が存在しているんじゃないの?と。量子力学ってとても面白そう。

宇宙の中で、私たちが理解できた原子は4.4%に過ぎない。宇宙のエネルギーの23%を占める暗黒物質は星や銀河ができる元であり、宇宙が生まれて100億分の1秒ごろにできた素粒子であると考えられている。
宇宙のエネルギーの73%はもっと得体の知れない暗黒エネルギーで「見えない力」で宇宙の膨張を後押ししていて膨張をどんどん加速させている。

最後にまとめると、宇宙はビッグバンによって誕生し、今より全然小さかった。それが膨張して、今のような大きさになっているのだが、その膨張の勢いは弱まるどころか加速している。そして、この宇宙の膨張を後押ししているのが暗黒エネルギーと呼ばれる正体不明の物質で、これのエネルギー量は使っても減っていない。つまり、無限エネルギーであると言える。これを地球のエネルギー源として使えることができれば環境問題など一瞬で解決できそうだ。まあ、暗黒エネルギーの正体がわかる頃には、他の解決策が環境問題を解決していると思うが。。。

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