COVID-19時代、がん検診への推奨

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COVID-19時代、日本での、がん検診の受診率と入院患者の著しい減少

COVID-19の拡大の影響で、日本国内の自治体によって行われているがん検診を受けた人々の人数が、大幅に減少している。日本対がん協会の調査報告より、2019年の同じ時期と比較して、特に、2020年5月における受診者は、8%であった。日本対がん協会は、日本の国民に対して、がん検診の受診は、予後に直接影響するため、是非、積極的にがん検診を受診することを呼びかけている。

がん検診の受診により、がんが早期発見され、癌による死亡率が下がっている。毎年、約1100万人の日本国民が、日本国内の自治体によって、行われているがん検診を受診している。その結果、約1万3000人の受信者において、がんが発見されている。

がん検診の受診における、COVID-19の拡大の影響を調査するため、日本国内の各地でがん検診を推奨している日本対がん協会は、2020年6月に、日本国内の42道府県の支部において日本国民を対象にアンケート調査を行った。そして、日本対がん協会は、32の支部からアンケートの回答を得た。

アンケート調査の結果、2020年3月以降から、胃がんや乳がんなど5種類のがんに対するがん検診を受診した人々の人数は、著しく減り始めた。2019年の同じ時期と比較して、2020年3月で、受信者の人数は64%、4月で、受信者の人数は16%、5月では、受信者の人数は8%で、大幅に減った。

日本対がん協会は、がん検診の受信者数の著しい減少の原因として、COVID-19の拡大の影響より、がん検診が中止されたり、SARS-CoV-2の感染を心配してがん検診の受診を控える人々の増加を考えている。

また、COVID-19の拡大によって、日本国内の国立病院や国立大学附属病院において、胃がん、肺がん、大腸がんの3大がんの入院患者数が、著しく減少している。2020年9月までの期間で、肺がんの入院患者数は、2019年同月の入院患者数と比較して、28.2%減少している。次いで、同じ期間で、胃がんの入院患者数は、2019年同月の入院患者数と比較して、19.6%減少している。同じ期間で、大腸がん(虫垂含む結腸がん)の入院患者数は、2019年同月の入院患者数と比較して、9.8%減少している。COVID-19の影響による患者数の減少要因は、供給側である病院と需要側の患者の大きく2つあると考えられる。

がん医療の専門家は、がん検診の受診者と癌の入院患者が減ることで、患者に対するがん治療に大きな影響が出るのではないかと危惧している。
日本国内の医療機関の医療スタッフは、例年なら早期に発見される癌が進行した状態で見つかったり、治療の遅れの可能性を心配している。このような状況を早期に改善しなければ、数十年間で減少していた癌の死亡率が上がることを危惧している。

日本政府と医療スタッフは、がんを罹患するリスクやCOVID-19に対する感染対策など、正しい情報を日本の国民に発信しなければならない。

がん治療専門ドクター/癌ゲノム医療/新興感染症                                        JAMA Oncology published on November 2020 by 京都@Takuma H

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