【解きたくなる数学】解く喜びを感じる23問
オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆
〜意味がわかる、解きたくなる〜
「ピタゴラスイッチ」の制作メンバーが作成した、一見変わった数学問題集。
要するに数学パズルの本なのだが、そのデザインやページの写真などは視覚的に楽しく非常にこだわりを感じる。
「解きたくなる数学」というタイトルの通り、ひと目で問題の意味がわかり考えたくなるパズルなのだ。日常にあるものの写真から数学の問題が出されるので直観的に考えやすい。数学パズルでありがちな「結局、何を答えるの?」となるような問題はない。
そして、その解き方は「偶奇性」や「鳩の巣問題」などを用いた非常に数学的な内容である。
日常生活で見える景色が数学の問題に見えてくる不思議な一冊である。中学生以上の人なら誰でも楽しめるだろう。
〜パラパラと読み進めるのはもったいない23問〜
ひとつネックなのが、問題数が23問と割と少ない点だ。問題がひと目でわかるように紙面を工夫しているためやたらと問題を詰め込めないのは仕方がない。
しかし、この23問はいずれも数学的思考を養うのに非常に役立つ良問である。
ぜひ、次々と答えを見ていくのではなく、一問一問じっくりと考えていただきたい。
参考までに、僕がこの本をどのように読み進めていったかをお伝えしよう。
まず、問題を見る。そして本を閉じて、他のことをしながらその問題を考える。
問題はビジュアルで理解しやすいようにシンプルに作られているので、(一部の問題を除いて)本を閉じても問題を忘れることはないだろう。
問題を頭の中に入れてそのまま生活しながら解くことも可能だ。
そして、自分なりに解いた後に解答を見る。問題によっては2〜3分で解答に辿り着いたり、半日考えてもわからないものがあったが、自分で回答を出すまでは答えを見ないようにする。
そうして一つ一つ真摯に取り組んでいけば数学的思考力は読む前より向上するだろう。
とにかく、この本を問題を解くこともせずにパラパラと読み進めてしまうのはやめていただきたい。
頭から最後まで一問ごとに真剣に考えて読み進めてほしい。解く喜びを感じること間違いなし、の一冊だ、