見出し画像

ビジョンデザインの現場から | 【vol.4】 オンラインでビジョンをつくる?②

—— 前向きに、チャレンジングに。選択もまたメッセージ。

前回(vol.3)のふりかえり・・・
デジタル・アド・サービスでのビジョン構築のプロセス、そのなかでの現場マネージャー、リーダー層によるワークショップの重要性。一方、新型コロナウイルス感染拡大という外的要因により、一同に会してのワークショップ実施は難しいという状況が確定的になったこと、などをお話ししました。

再度延期をして、やがては来るであろう集合できるときを待つのか? 別の方法を模索するのか? 私たち、ビジョン推進室のした判断。それは、オンラインでの現場マネージャー、リーダー層を対象としたVISION CANVAS(※1)ワークショップの実施、というものでした
※1:考えや発想をシェアしながらビジョンを生成していく独自のワークフレーム。VISION CANVASについても、また別の機会にお伝えをしていきます。

判断の理由。外的要因に変化が生じたとき、待つという選択肢以外も設計したい。そして、クライアントにも今後あたりまえの選択肢としてご提供できるようにしたい。そのためにも、まずは自社で実践すること。前向きでチャレンジングな選択をする、という意志からでした。

加えて。やってみよう! まずはやってみたら? かつてはあった、そんな組織風土がいつのまにか薄れてしまっている。そんな声も聞かれるなかで、ビジョンプロジェクトで「まずはやってみよう!」という選択をする。これは、仕方ないよね、を理由になんとなくとどまることあたりまえにしない、という組織メンバーへのメッセージでもありました

🐕🐕🐕

さっそく。オンラインでの実施にむけて、ワークショッププロセス等の再設計を行いました。

ポイントは2つ。

①プロセスとツールの再設計
VISION CANVASのワークショップは、もともとは5名程度のグループでワークを行ない、ほぼ1日かけて3畳ぐらいの大きさのワークシートを完成させていくもの。それを、複数日程で行う、個人によるワークとメンバーとのシェアの繰り返しへと再設計。ツールもワークしやすいものへと変更しました。

②オンライン版のプログラムとルールづくり
同席している人数の多寡による温度感の差、集中力を持続することの難しさなど、オンラインでのミーティングを行うなかで感じてきたやりづらさやストレス。ワークショップを行ううえでネガティブな要素となりうることは、プログラムとルールをカスタマイズすることでできるだけクリアしました。

再構築したプロセスがこちら。①〜④を約1ヶ月かけて行いました。

① 個人ワーク1(VISION CANVAS Ver.1の完成)
② グループミーティング(オンライン)
③ 個人ワーク2(VISION CANVASのアップデート / Ver.2の完成)
④ 全体共有ミーティング(オンライン)

🐕🐕🐕

—— 不変、フレームへの執着は、思考停止を招く。

個人ワークとシェアの繰り返し。このプロセスは「テーマに向き合う → 互いに伝える・聴く → 気づきを得る → 再度テーマに向き合い、気づきをアウトプットにフィードバックする」ということの充実度、効果を高めるものとなりました。また、1人ひとりが、テーマにじっくりと向き合いアウトプットすることは、他者のアウトプットを傾聴しようという意識をより強いものにもしたようです。こうしたことにおいて、オンラインであるということが、足をひっぱったという感覚はほとんどなかったと言えます。一方、オンラインの性質上、意見を重ねていくこと、同時性、インタラクティブ性については、やや難しさがあったのも事実です。

今回、このような選択をし、実践したことで「拠点が複数に分かれている。そのせいで横のつながり、一体感が希薄に感じる。でも、実際に集まるのは難しい」そうしたクライアントの課題感にも答えられる、選択肢と可能性をご提示できるものだと感じています。

そして。内的要因。外的要因。どちらも常に一定ではないのはあたりまえ。そのなかで、フレーム依存はときに思考停止を招いてしまうこと。しなやかで可変的あることの強さ。チャレンジがこれからの選択肢の獲得につながること。こうしたいくつもの気づきを改めて得る体験でもありました。

今後、何回かにわけながら「オンラインでビジョンをつくる」その実践についてや参加者の声もお伝えしていきたいと思います。

🐕🐕🐕

デジタル・アド・サービス:https://www.dascorp.co.jp
Vision Management:https://www.dascorp.co.jp/vm/
竹内 悠(Takeuchi Haruka):https://www.dascorp.co.jp/blog/4598/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?