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田辺青蛙、匠平、木根緋郷の最恐トリオが北の怪異を総力取材。本当に怖い北海道のご当地怪談集!『北の怪談』登場!著者コメント公開

北海道ゆかりの最恐怪談作家3人が、地元にまつわる怪異と不可思議な話を総力取材! 


あらすじ

【札幌市】霊障が頻発するカラオケ店
【札幌市】ススキノ占い師の不思議な予言
【札幌市】深夜地下鉄に出る謎の作業員
【札幌市】火葬場跡の学校プールの恐怖
【岩見沢市】黒いナニかが動く焼き鳥屋
【十勝】門前に立つ今は亡き夫妻
【旭川市】扱い要注意!怪異を呼ぶ霊石
【小樽市】髑髏の浮かぶ煙突
【網走市】身を守ってくれたぬいぐるみ
【名寄市】山奥に潜む白い無表情の顔
【根室市】身に覚えのない見えない彼氏
【河東郡】鈴の音の聞こえる無人の大浴場
【江別市】夜中鳴り続けるインターフォン
【恵庭市】怪異をもたらすキツネの土鈴
【千歳市】謎の老婆が現れる深夜の支笏湖

北海道ゆかりの最恐怪談作家3人が、地元にまつわる怪異と不可思議な話を総力取材! 
開店準備の最中にいつも視界の端で黒いナニかが動くのを感じて…「岩見沢の焼き鳥屋」(岩見沢市)
数年前に亡くなったはずの夫妻がある日門前に、その理由とは…「お邪魔するわね」(十勝)
入れたのと違う曲が流れたりトイレの鏡に知らない顔が映ったり、霊障の頻発する店…「あるカラオケ店にて」(札幌市)
夜のススキノ占い師の意味の分からない予言…「映画みたい」(札幌市)
など現代の恐怖体験から、北の大地開拓の歴史に絡んだ悲しくも恐ろしい土俗怪談、全41話を収録!

著者コメント

北の国は容赦がない。自然も人も厳しさが内地(本州)とは全く違うなと、怪談を蒐集していて感じた。特にタコ労働者(北海道で土木工事の為に行われた過酷な肉体労働に従事した人達のこと、監禁や暴力は当たりまえのように行われていた)の怪談は壮絶だった。蚊攻め、生き埋め、殴る蹴るの暴行、一度でも宿舎に入れば、出ることは不可能な極限状態。そんな人たちが、生きた証を少しでも残そうとでもするかのような話を幾つも聞いた。人の容赦ない恐ろしさを収録作の「タコの怪談」や「汽車の下」を読めば誰しもが嫌でも感じてしまうだろう。人はどこまで残虐になれるのかと、取材の後もずっと考え込んでしまった。

田辺青蛙

北海道にゆかりのある3人による共著。
タイトルはストレートに「北の怪談」――なんとわかりやすいタイトルだろう。書影も北海道が描かれていて書店で見つけたら「あっ、これは絶対に北海道の怪談の本だ!」と、瞬間的に理解出来るデザインになっている。
怪談が四十一話収録されていて、俺はその内の十話を担当させてもらった。十話全てが珠玉の怪談だと思っている。
しかし、オススメの怪談を選んでください。って大人に言われたから頭が煮えたぎるほど考えて決めました。
「札幌の地下鉄」と「音更の宿」。
この二話は北海道の匂いが特に強い。今でも生活の支えになっている地下鉄。たくさんの利用者を癒してきた宿。怪異は生活の中に当たり前に存在している。それを感じさせてくれる二話だ。北海道と怪談を愛する3人の話を思う存分堪能していただきたい。

匠平

「海の章」の名のとおり自身の青さを感じながら、怪談本読み慣れている方々に向けて、かなり攻めた表現で書いたつもりです。北海道で生まれ、今は関東に住む私が北海道から一歩距離を置いて書くことを軸にしました。「郷愁」に近いかもしれません。
どの話も気に入っていますが、まずは「人間観察」。
これは語りではしっくりきていなかった話で、文章にして初めて魂が入ったと感じました。
次に「署内の会報」。
これこそ郷愁かもしれません。これ以上は説明不要かなと。
この話たちを書くにあたり。
怪談社の糸柳寿昭さん。京浜東北線怪談から怪談の書き方を教えてくださりありがとうございます。
吉田悠軌さん。いつも遠くから気にかけてくださり、今回もアドバイスくださいました。いつもありがとうございます。
高田公太さん。高田さんのお言葉が無かったら、今回の文章は全く違ったものになっていたと思います。私自身を解放させてくださり、ありがとうございます。
編集Oさま。最初の提出から一話一話丁寧に感想くださりありがとうございます。イベントまで足を運んでくださって、校了まで手を抜けませんでした。
他、たくさんの方々のお陰で十五話書けました。
と言ったら、都市ボーイズのはやせやすひろ先生がこう仰ってくださいました。
「全部木根さんの実力!」
ありがとうございます。
というワケで私の実力で書きました。是非読んでくださると嬉しいです。

著者紹介

田辺青蛙  (たなべ・せいあ)

『生き屏風』で日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。著書に「大阪怪談」シリーズ、『関西怪談』『北海道怪談』『紀州怪談』『致死量の友だち』『魂追い』『皐月鬼』『あめだま青蛙モノノケ語り』『人魚の石』など。共著に「京都怪談」「てのひら怪談」各シリーズ、『全国小学生おばけ手帖 とぼけた幽霊編』『怖い日本の名城』『怪しき我が家』など。

匠平  (しょうへい)

江別市出身札幌在住。。リーの人気プロ怪談師として、自身でイベントを企画•運営。全国各地の怪談会に参加する一方、大人の秘密基地をコンセプトにしたBAR「クラフトビール&クラフトジン Craft attic」を札幌・すすきので経営。主な著書に『北縁怪談』シリーズ他。YouTubeチャンネル「匠平のやりたいことやるチャンネル」配信中。

木根緋郷  (きね・ひさと)

北海道生まれ岐阜育ち。怪談イベント「木根緋郷の傀」主催、傀長。YouTubeチャンネル「怪談の根っ子」ではオカルトファッションユーチューバーとして活動する。共著に『京浜東北線怪談』『なにか、いる』、映像作品に『怪奇蒐集者 奇譚回廊 木根緋郷』、テレビ出演にエンタメ~テレ『怪談のシーハナ聞かせてよ。第弐章』他、怪談イベントの出演多数。

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