📖気た・見た・つかった【報告26】📖　まいに知・あらび基・おもいつ記（2024年2月29日）

（東南アジアで生活していて、「気（になっ）た」「見た」「『つ』かった」外国語について、カエサルの有名な報告に「劣るとも勝らない」レポートをしていきます）

【記事累積：1960本目、連続投稿：893日目】
＜探究対象…言語、調味料＞

今日の言葉は、「ปลาหมึก」です。この文字は、いつも利用しているカフェで気になったものです。さてこの文字は一体どのような意味を持っているのでしょうか。

ラオス第1期からお世話になっているカフェの調味料セットについては、先日別のコラムで話題にしたことがあります。そのときは塩・コショウ・シーズニングソースのようなものや、唐辛子入りのナンプラーは分かったのですが、一つだけ何の調味料なのか謎だったものがありました。容器に入っているのは黒っぽい液体でした。今日の言葉はその容器に書かれていた文字です。

翻訳サイトで、最初の文字から打ち込んでいると、３文字目の「า」で手が止まりました。ラオ語も日本語などと同様に色々なフォントがあるので、部分的に簡略化されることがあります。しかしこの「า」は、上の方に正式なフォントならば丸がついていなければならないのではと違和感を覚えたのでした。そして、ふと後ろから2番目の文字についている記号を見たとき、その記号がラオ語にはなく、これは昨年度目にすることが多かったタイ語であることに気づいたのです。

そこで翻訳サイトの言語をタイ語に直し、自分のスマホのキーボードもタイ語にしました。すると、容器に書かれていた文字は、フォントの関係で所々省略されているわけではなく、ラオ語では「າ」と対応関係にあるタイ語が「า」で、こちらは上の方に丸がついてなかったのです。最近はラオ語ばかり見ていたせいか、タイ語の特徴を忘れてしまっていたようです。

そうして改めて最初の文字から打ち込んでみると、「ปลา」まで打ったとき、日本語では「魚」と変換されたのです。よく見ると、下の方の文字の中にも「ปลา」があります。そこでこれはナンプラーに関係しているのではないかと思い、タイ語でナンプラーに該当する単語を検索すると、「น้ำปลา」でした。この文字は下の文字に書かれていました。

しかし一番大きな文字は「ปลา」は共通しているものの、ナンプラーという単語ではないので、後半の文字も打ち込んでみると「ปลาหมึก」で「イカ」と表示されたのです。そのとき容器に書かれているイラストがイカを逆さまにしていることに気づいたのでした。それまでは何となく小麦とか大麦とか稲穂みたいなものだと勝手に思っていましたが、よく見るとイカの頭の三角形もあります。

これらを踏まえると「ปลาหมึก」という言葉は、カタカナ表記で「プラームック」という音になることが分かりました。「ปลา」はタイ語で「魚」、「หมึก」はタイ語で「墨」という意味を持っていて、この2つを組み合わせて「イカ」となります。しかしイカのイラストと、大きな字がタイ語でイカを意味しているところから、私はてっきりこの調味料がただのナンプラーではなくイカも原料に含まれていると思ってしまいましたが、調べてみるとイカは入っていないようです。このイラストはブランドのマークとのことです。そしてこの調味料の味を確かめてみると、一般的なナンプラーであることも分かりました。

なおタイ語の「ปลาหมึก（プラ―ムック）」は、ラオ語では「ປາມຶກ（パ―ムック）」になります。

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