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❖ビエンチャンを見てんじゃん(104)❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2024年2月16日)

【記事累積:1948本目、連続投稿:881日目】
<探究対象…ラオス、ビエンチャン、タートルアン、春節、上座部仏教、静寂>

♪サバイディー(ສະບາຍດີ、こんにちは)
2024年の2月10日は春節(旧正月、CNY)当日でした。私が住んでいるラオスは中華系の人がそこまで多いとは思っていませんでしたが、2月10日が近づくにつれて、家々は赤く染まっていきました。それからラオスは中国と隣接しているし、鉄道も開通して、行き来はしやすい環境にあります。ネットニュースでは中国の方たちの旅行先でラオスは結構人気であるという記事を見たこともあります。さらに両国は社会主義・共産主義の政治体制なので、その点での親和性も高いと言えます。だから春節も自分が当初考えていた以上に盛り上がったわけです。

2月10日の前日は日本の正月でいえば大晦日で、新年を迎える前後の時間帯には、色んな場所で花火が上がっている音が聞こえ賑やかでした。それは春節当日も同様で、10日の夜も散歩をしているとき、花火が打ち上がる音が響いていました。

そんなイベント当日なので、各地の賑わいを感じたいと思った私は、散歩コースをロングバージョンにしたのでした。ロングバージョンといっても、そこまで遠距離ということではなく、タートルアンまで歩いてから、折り返してパトゥーサイを回るというコースです。現在はロングの位置づけですが、ラオス第1期のときは、このコースが通常でした。

さて、春節当日のタートルアン周辺はどのような盛り上がりを見せていたのでしょうか。

11月下旬にはラオスでも有数の大きなお祭りである「タートルアン祭り」があり、この寺院は多くの人でごった返していました。しかし春節の夜はとても静かだったのです。ただ大きなイベントがあっても、タートルアンが静寂に包まれているということは、これまでも経験済みでした。11月下旬の「タートルアン祭り」が終わった後、10日もしないうちに12月2日のラオスは建国記念日を迎えていて、これも重要なイベントだからさぞ人が集まるだろうとタートルアンに行ったものの、ほぼ無人だったのです。

何らかのイベントがあると、いつもタートルアンに人が集まるということではないようです。今年度、ラオスにとって大きなイベントかなと思って、この寺院を訪れたときの様子をまとめてみると、以下のようになります。

2023年4月15日の日中…ラオス正月(ピーマイラオ)…混雑、お供えたくさん
2023年10月29日の夜…出安居(オークパンサー)…人はまばら、でもお供えたくさん
2023年11月25日の夜…タートルアン祭りの前々日…かなり混雑、お供えたくさん
2023年11月26日の夜…タートルアン祭りの前日…かなり混雑、お供えたくさん
2023年11月27日の早朝…タートルアン祭り当日…大混雑、お供えカオス!!
2023年11月27日の夜…タートルアン祭り当日…大混雑、お供えたくさん
2023年12月2日の夜…建国記念日当日…ほぼ無人、お供えも少ない
2024年2月10日の夜…春節当日…ほぼ無人、お供えも少ない

ラオスはピーマイラオというラオス正月が毎年4月中旬にあるので、そちらがメインであるとは思っていたものの、ここまで人がいないとは思いませんでした。私が寺院の周辺をウロウロしていたとき、遭遇した人間の数と猫の数はほぼ同数で、片手で数えるくらいだったのです。

タートルアンの人の混雑やお供え物の過多について考えてみると、ラオスが上座部仏教の国であることと無関係ではないことが分かります。ラオス正月やタートルアン祭りは人にしてもお供え物にしても非常に多かったのですが、夜はそこまで人がいなかった出安居(オークパンサー)についてもお供え物がかなりあったのです。この出安居(オークパンサー)というのは、雨季に僧侶が寺院に籠って修行を行う期間が終わったときのお祝いでこれも仏教の大切な日ですから、日中に多くのラオスの人々が寺院を訪れ、お供えをしていったと考えられます。

これに対して、建国記念日はラオスという国にとって大切な日ですが、政治的なものであり仏教行事ではありません。同じように春節は中華系の文化に関わるものであり、仏教文化ではありません。それが訪れる人の少なさやお供え物の少なさに繋がっていたのだと思います。

ただタートルアン祭りのときのような賑わいよりも、今回の春節当日の夜や建国記念日の夜のように、静寂というものがタートルアンを支配していて、張り詰めた空気が敷地内に満ちている方が、個人的には好きですね。そんな雰囲気の中でタートルアンを見つめていると、世界が自分とタートルアンだけになった気分になれるのです。春節というアジア文化圏の多くでは特別な日に、タートルアンを独り占めできた感じになっているという贅沢な時間を過ごすことができて、大満足でした。

確かに人はほとんどいなかったのですが、金色の仏塔(ストゥーパ)のちょうど正面に位置するセーターティラート王像の前に、1台だけトゥクトゥクがあり運転手の方が座っていました。その方が移動してくれれば、本当に無人の状態のタートルアンの写真を収めることができたのですが、お客も来ないのにずっとその場所にいたので、仕方なくそのトゥクトゥクも含めて撮影したのでした。すると、ストゥーパを照らすライトや、セーターティラート王像の近くのライトの光が逆光になって、トゥクトゥクはとても幻想的な雰囲気を作り出す欠かせないピースの1つになってくれたのです。こうしてとても素敵な春節の夜を過ごすことができました。

ちなみに「光(日光、ライト)」はラオ語で「ແສງສະຫວ່າງ(セーンサワーン)」といいます。同じくタイ語では「แสงสว่าง(セーンサワーン)」です。

それでは今日はここまで。
♪ポップ・カン・マイ(ພົບກັນໃໜ່、また会いましょう)

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