「離島で保健師をやってみた」第11回 〜はじめて島に着いたときのエピソード1〜
今回は、離島の保健師として採用が決定して、はじめて島に着いた日の話をします。
沖縄の小さな離島には、まず行くまでがたいへんです。朝一番で東京を出発し、電車→飛行機→モノレール→タクシー→船とあらゆる乗り物を経て、夕方に目的地の島に無事に着きました。バタバタとあわただしい1日でしたので、無事に着いた瞬間は、本当にホッとしました。
島に着いたら、採用時にお世話になった、役場の住民課の課長さんと非常勤の保健師さんが、船着き場で待っていてくださいました。今でもそのときの情景は覚えています。お互いに緊張した面もちでぎこちない挨拶を交わしたことも。なんとなくドラマのワンシーンのような雰囲気でした(笑)。
課長さんたちとは、メールでやりとりはしていたので、すぐに打ち解けて、役場の近くの保健師専用住宅に案内してもらいました。港から住居までは、約100メートル。住居は役場のすぐとなりにありました。というか、役場の一部の保健師事務所の2階が住居になっており、役場に住むような感じでした。
住居に荷物を置き、これから住む部屋を見渡しました。ふつうの部屋が二つ、台所ひとつ、洗面所や浴室もしっかりしており、一人で住むにはとても贅沢な感じでした。といっても築20年ほどのコンクリートの建物ですので、若干の汚れなどはありました。
私がすでに送っていた荷物、たくさんの段ボールが部屋の隅に積まれており、聞いたところによると、職員のみなさんが懸命に運んでくださったそうです。感謝でした。
ホッと一息をするまもなく、役場のみなさまにご挨拶をすることになりました。村長さんや、当時、県庁から派遣されていた政策調整監など、たくさんの方にご挨拶しました。みなさん「ようこそ座間味へ」とにこやかに対応してくださりました。ひととおり、ご挨拶が終わったあと、ようやくスーツから普段着に着替えました。スーツはもちろん汗でべったりでした。(続く)
フライトナースや離島の保健師の経験を還元できるようなバーチャルリアリティ環境の構築およびコンテンツ作成が主な研究分野です。研究のための寄付を募っております。研究の成果はこのnoteで公表していく予定です。どうぞよろしくお願いいたします。