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サザンロック/スワンプ系のアルバム紹介

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オールマン・ブラザーズ・バンド、レーナード・スキナードの定番から、マーシャル・タッカー・バンド、ウェット・ウィリーなどのベテラン勢、スティルウォーター、ウィンター・ブラザーズ・バ…
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2023年8月の記事一覧

幻のゴースト・ライダー/アウトロウズ (‘80)

幻のゴースト・ライダー/アウトロウズ (‘80)

Ghost Riders / The Outlaws (‘80)
今回は、アウトロウズの’80年リリース、通算7作目のアルバムを紹介しようと思う。彼らはフロリダ州タンパ出身のバンドで、‘75年にアリスタからデビューした。レーナード・スキナードとも交流があり、故ロニー・ヴァン・ザントが「アウトロウズ」の名付け親であるのは有名な話である。

初期のサウンドは、カントリー風味のある曲にトリプルギターとい

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レッドウィング/グラインダースウィッチ (‘77)

レッドウィング/グラインダースウィッチ (‘77)

Redwing / Grinderswitch (‘77)
今回は、オールマンズのローディーだった、ジョー・ダン・ペティが中心となって結成したバンド、グラインダースウィッチの’70年代最後のアルバム「レッドウィング」を紹介しようかと思う。

彼らの紹介文に書かれているのは、上記のような「オールマンズのローディーだった〜」という文章であるが、文献にはもう少し詳しい内容が書かれている。
まず、‘72年

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サーチン・フォー・ア・レインボー/マーシャル・タッカー・バンド (‘75)

サーチン・フォー・ア・レインボー/マーシャル・タッカー・バンド (‘75)

Searchin’ for a Rainbow / The Marshall Tucker Band (‘75)
今まで多くのサザンロックのアルバムを紹介させていただいたが、まだ紹介していないバンドがある。今回はそんな中から、マーシャル・タッカー・バンドの’75年リリースのアルバムを紹介しようかと思う。

マーシャル・タッカー・バンドは’71年にサウスカロライナ州スパータンバーグで結成され、メンバ

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脳天直撃/ポイント・ブランク (‘76)

脳天直撃/ポイント・ブランク (‘76)

Point Blank / Point Blank (‘76)
テキサス州アーヴィング出身のハードブギー5人組。’74年に結成され、’76年にアリスタから本作をリリースした。その後、アリスタにもう1枚、MCAに移籍後に4枚のアルバムをリリースし、’84年に解散した。’00年代に再結成するも、‘14年のアルバムのリリースが最後となっている。メンバーのほとんどは他界してしまった。

ZZトップのマネー

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チャーリー・ダニエルズ/チャーリー・ダニエルズ (‘70)

チャーリー・ダニエルズ/チャーリー・ダニエルズ (‘70)

Charlie Daniels / Charlie Daniels (‘70)
今回は、サザンロック、カントリーの大御所、チャーリー・ダニエルズのファーストソロアルバムを紹介させていただこうかと。彼はノースカロライナ州リーランドの出身で、‘50年代から活動を続け、今日までたくさんの録音に携わっているが、本作がソロ(チャーリー・ダニエルズ・バンドを含めて)のファーストアルバムである。リリースはキャピ

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キャディラック・トラックス/ジミー・ホール (‘82)

キャディラック・トラックス/ジミー・ホール (‘82)

Cadillac Tracks / Jimmy Hall (‘82)
今回はウェット・ウィリーのボーカル(ハーモニカ、サックス)だったジミー・ホールのセカンドソロアルバム「キャディラック・トラックス」を紹介しようかと。
サザンロックの中でも、一際「黒い」サウンドが魅力であったウェット・ウィリーは、’77年にキャプリコーンを離れ、エピックから2枚のアルバムをリリースするも、’80年に解散した。そして

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マナーイズム/ウェット・ウィリー (‘77)

マナーイズム/ウェット・ウィリー (‘77)

Manorisms / Wet Willie (‘77)
個人的に大好きなサザンロックのバンド、ウェット・ウィリーのエピック移籍後、’77年の作品である。彼らはエピックで本作と「ウィリーはどれでしょう?〜Which One’s Willie? (‘79)」をリリースするも、’80年に解散した。ボーカル(ハーモニカ、サックス)のジミー・ホールはその後、ソロとしてアルバムをリリースし、ジェフ・ベックの

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エニタイム/ヘンリー・ポール・バンド (‘81)

エニタイム/ヘンリー・ポール・バンド (‘81)

Anytime / Henry Paul Band (‘81)
アウトロウズを脱退したヘンリー・ポールが結成したヘンリー・ポール・バンドの3作目のアルバム。実質、本作がヘンリー・ポール・バンド名義でのラストアルバムになる。この後、ソロとして「ヘンリー・ポール(’82)」をリリースし、’86年のアウトロウズの再結成に参加する。

ヘンリー・ポール・バンドのファーストアルバムは、アコースティックな雰囲

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ワン・イン・ザ・サン/スティーヴ・ゲインズ (‘88)

ワン・イン・ザ・サン/スティーヴ・ゲインズ (‘88)

One in the Sun / Steve Gaines (‘88)
あの忌まわしい飛行機事故でこの世を去ったレーナード・スキナードのギタリスト、スティーヴ・ゲインズが生前にバンド仲間〜クロウダディのメンバーと一緒に録音した音源である。レコーディングはレオン・ラッセルのチャーチ・スタジオ(オクラホマ州)とキャプリコーン・スタジオ(ジョージア州)でおこなわれた。

スティーヴ・ゲインズはオクラホマ

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ボイヤー&タルトン/カウボーイ (‘74)

ボイヤー&タルトン/カウボーイ (‘74)

Boyer & Talton / Cowboy (‘74)
国内では知名度の低いアーティストだが、サザンロック〜特にキャプリコーン・レコード関連では重要なバンドである。エリック・クラプトンで有名な「プリーズ・ビー・ウィズ・ミー」は彼らの曲である。

カウボーイは’69年にフロリダ州ジャクソンヴィルでスコット・ボイヤーとトミー・タルトンを中心に結成されたカントリーロックのバンド。’70年にファースト

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スペシャル・フォーシズ/38スペシャル (‘82)

スペシャル・フォーシズ/38スペシャル (‘82)

Special Forces / 38 Special (‘82)
フロリダ州ジャクソンヴィル出身、レーナード・スキナードのボーカル、故ロニー・ヴァン・ザントの弟、ダニー・ヴァン・ザント率いるバンド、38スペシャルの通算5作目のアルバム。
初期の2枚のアルバムは、どことなく荒削りな部分もあったが、アルバムを重ねるごとに洗練されたロックになっていき、前作「ワイルド・アイド・サザン・ボーイズ」からは‘

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