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マナーイズム/ウェット・ウィリー (‘77)

Manorisms / Wet Willie (‘77)
個人的に大好きなサザンロックのバンド、ウェット・ウィリーのエピック移籍後、’77年の作品である。彼らはエピックで本作と「ウィリーはどれでしょう?〜Which One’s Willie? (‘79)」をリリースするも、’80年に解散した。ボーカル(ハーモニカ、サックス)のジミー・ホールはその後、ソロとしてアルバムをリリースし、ジェフ・ベックのアルバム「フラッシュ (‘85)」にも参加した。

ウェット・ウィリーはアラバマ州モービルで、’69年にドラムのルイス・ロスが結成したバンド「フォックス」が母体であり、’70年にバンド名を「ウェット・ウィリー」として活動した。彼らは、リズム&ブルースやゴスペルをルーツとし、白人中心のメンバーながら、黒光りするサウンドが魅力であった。

キャプリコーンからリリースされた4作目の「キープ・オン・スマイリン (‘74)」がヒットし、その名前が知れることになる。この時期は女性コーラス「ウィリエッツ」がメンバーにラインナップされ、続いて「ディキシー・ロック (‘75)」をリリースした。

その後、コーラスの「ウィリエッツ」がメンバーから外れたものの、新しく加入したマイケル・デューク(キーボード)により、ツインキーボードとなる。その結果、サウンドは大幅に厚みを増すことになった。そして「ザ・ウェッター・ザ・ベター (‘76)」、「レフト・コースト・ライヴ (‘77)」をリリースし、エピックへ移籍することになった。

エピック US盤
裏ジャケット

エピック移籍と同時に大幅なメンバーチェンがあり、ジミー・ホール、ジャック・ホール(ベース)、マイケル・デューク(キーボード)以外のメンバーは、総入れ替えとなった。その結果、ポップなサウンドに変化したが、「街角のセレナーデ〜Street Corner Serenade」がヒットした。その後は、冒頭でも紹介したように、「ウィリーはどれでしょう?〜Which One’s Willie? (‘79)」をリリースし、バンドは解散した。

YouTubeでの音源をどうぞ。

Spotifyはこちらから。

ウェット・ウィリーの魅力とは?と聞かれれば、アラバマ州モービル出身の白人でありながら、自分たちのブラックミュージックへの敬意を、バンドで表現したことだと考える。
私のオススメとしては、’74年のアルバム「キープ・オン・スマイリン」の頃〜コーラスのウィリエッツ参加時期と、’76年のアルバム「ザ・ウェッター・ザ・ベター」の頃〜ツインキーボード編成期だと思う。

彼らは’00年代に入って、「ザ・ウェット・ウィリー・バンド」として活動、アルバムもリリースしており、ボーカルのジミー・ホールもバンドと並行して、ソロアルバムもリリースしている。

キャプリコーン・レコード期はハズレなし。いずれも必聴盤!

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