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ロカビリー/オールディーズ系のアルバム紹介

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サン・レコードなど、‘50年代のピュアロカビリーから、ストレイ・キャッツに代表される’80年代のネオロカビリー、メテオス、フレンジーなどの’90年代サイコビリーとオールディーズポ…
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#ロカビリー

ファントム、ロッカー&スリック/ファントム、ロッカー&スリック (‘85)

ファントム、ロッカー&スリック/ファントム、ロッカー&スリック (‘85)

Phantom, Rocker & Slick / Phantom, Rocker & Slick (‘85)
ストレイ・キャッツ解散後のリー・ロッカー(ベース)とスリム・ジム・ファントム(ドラム)がデヴィッド・ボウイやジョン・レノンのサポートを務めたギタリストのアール・スリックと結成したバンド、「ファントム、ロッカー&スリック」のファーストアルバムを紹介させていただこう。

‘80年代半ばにリリ

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ブルー・キャッツ/ブルー・キャッツ (‘80)

ブルー・キャッツ/ブルー・キャッツ (‘80)

The Blue Cats / The Blue Cats (‘80)
ストレイ・キャッツの登場により、イギリスのロカビリーシーンは盛り上がってきた。それは以前から文化として定着していたロカビリーと、新しい世代のロカビリーがシンクロするタイミングであった。そして多くのバンドが注目されることになる。本作のブルー・キャッツもそんなバンドの一つである。

カーロとステッフのエドワーズ兄弟は’77年にサウ

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クレイジー・レッグス/ジェフ・ベック・アンド・ザ・ビッグ・タウン・プレイボーイズ (‘93)

クレイジー・レッグス/ジェフ・ベック・アンド・ザ・ビッグ・タウン・プレイボーイズ (‘93)

Crazy Legs / Jeff Beck and the Big Town Playboys (‘93)
本作はジェフ・ベックのアルバムの中でも異色の一枚である。イギリスのベテランのロカビリーバンド〜ザ・ビッグ・タウン・プレイボーイズと一緒にジーン・ヴィンセント&ヒズ・ブルー・キャップスのギタリスト、クリフ・ギャラップのプレイを完全コピーしたアルバムである。

クリフ・ギャラップはジーン・ヴィ

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シンギン・トゥ・マイ・ベイビー/エディ・コクラン (‘57)

シンギン・トゥ・マイ・ベイビー/エディ・コクラン (‘57)

Singin’ to My Baby / Eddie Cochran (‘57)
ロカビリーレジェンドの一人、エディ・コクランは、オリジナルや編集盤、レアトラック集など、たくさんのアルバムがリリースされているが、英米において共通のファーストアルバムは、この「シンギン・トゥ・マイ・ベイビー」である。

エディ・コクランといえば、グレッチ6120改のギタリストやオールディーズポップスの先駆者など、多方

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ラヴ・ソングス/バディ・ホリー (‘81)

ラヴ・ソングス/バディ・ホリー (‘81)

Love Songs / Buddy Holly (‘81)
私は基本的にコンピレーション盤はあまり購入しないのだが、内容やジャケットデザインで購入することも時々ある。今回はそんなジャケ買いしたアルバムを紹介させていただこうかと思う。

ご存知のように、バディ・ホリーはロックンロールのオリジネイターの一人でもあり、彼の作品はその後のロックやポップスにおいて非常に大きな影響を与えた。不運にも’59年

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ロック・ビリー・ブギー/ロバート・ゴードン (‘79)

ロック・ビリー・ブギー/ロバート・ゴードン (‘79)

Rock Billy Boogie / Robert Gordon (‘79)
‘80年代のネオロカビリーの時期になって注目されたニューヨークのアーティスト、ロバート・ゴードンの通算3作目、RCA移籍後の初めてのアルバムを紹介させていただこうかと思う。

彼は地元のワシントンD.C.で長い間ロカビリーやロックンロールをプレイしており、プライヴェート・ストックから2枚のアルバムもリリースし、その2枚

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ミスター・ムービン・アップ/エルヴィス・ブラザーズ (‘83)

ミスター・ムービン・アップ/エルヴィス・ブラザーズ (‘83)

Movin’ Up / The Elvis Brothers (‘83)
今回は、イリノイ州シャンペーンから登場したトリオ、エルヴィス・ブラザーズのファーストアルバムを紹介させていただこうかと思う。
メンバーはロブ・エルヴィス(ギター、ボーカル)、グラハム・エルヴィス(ベース、ボーカル)、ブラッド・エルヴィス(ドラム)の3人で、エレキベースながらも、スタンディング・ドラムというスタイルで、もろロカ

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ウィリー&ザ・プア・ボーイズ/ウィリー&ザ・プア・ボーイズ (‘85)

ウィリー&ザ・プア・ボーイズ/ウィリー&ザ・プア・ボーイズ (‘85)

Willie and the Poor Boys / Willie and the Poor Boys (‘85)
元スモール・フェイセズ~フェイセズのロニー・レーンが冒された原因不明の難病の研究機関ARMSへのチャリティを目的として、ローリング・ストーンズ在籍時のビル・ワイマンが中心となってスタートしたバンドが、今回 紹介させていただく、ウィリー&ザ・プア・ボーイズである。

バンドのメンバーは

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ストレイ・キャッツ以前のブライアン・セッツァー

ストレイ・キャッツ以前のブライアン・セッツァー

Marty Thau Presents 2X5 / Various Artists (‘80)
‘80年代のネオロカビリーブームの立役者は、なんと言ってもストレイ・キャッツだろう。そのストレイ・キャッツの前身バンドはトムキャッツであり、この時点でのメンバーは、ブライアン・セッツァー(ギター、ボーカル)、リー・ロッカー(ベース)そしてスリム・ジム・ファントム(ドラム)となっていた。
今回はトムキャッ

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英:チャーリー・レコードのサン・レコード音源

英:チャーリー・レコードのサン・レコード音源

SUN: The Roots of Rock / Various Artists (‘76~’79)
英 チャーリー・レコードによるサン・レコードのロカビリー音源集。’76年〜’79年にかけてリリースされた。’70年代はロカビリーが最も冷遇されていた時代だというのは何度かお話しさせていただいたことがある。アメリカで失速したロカビリーはイギリスにおいてテディボーイ(テッズ)文化と融合し、モッズやロッ

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ロック・ベイビー・ロック・イット/ヴァリアス・アーティスツ (‘81)

ロック・ベイビー・ロック・イット/ヴァリアス・アーティスツ (‘81)

Rock Baby Rock It / Various Artists (‘81)
このアルバムを入手したのは、もう40年前になる。当時はロカビリーに対する正しい認識や評価があまりできていない時代であり、オールディーズ・ポップスやR&Bをはじめ、何でもかんでも「ロカビリー」という言葉で一括りにされていた。
そんな中でも、ヨーロッパではロカビリーの研究が活発で、フランスやオランダの再発盤が、当時のジ

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フォー・ロックンロール・レジェンド/チャーリー・フェザーズ、バディ・ノックス、ウォーレン・スミス、ジャック・スコット (‘77)

フォー・ロックンロール・レジェンド/チャーリー・フェザーズ、バディ・ノックス、ウォーレン・スミス、ジャック・スコット (‘77)

Four Rock’n’Roll Legends Recorded Live in London April 1977 / Charlie Feathers, Buddy Knox, Warren Smith & Jack Scott (‘77)
‘70年代半ば〜後半にかけては、ロカビリーやロックンロールにおいては不遇の時代だった。この時期はディスコや商業化された音楽がメインストリームとなり、その

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スウェーデンのロックンロール

スウェーデンのロックンロール

No.1 / The Boppers (‘79)、Keep on Boppin’ / The Boppers (‘79)、Fan-Pix / The Boppers (‘81)
今回はスウェーデンから登場したロックンロール・リバイバルのバンド、ボッパーズのアルバムを紹介しようかと。
ボッパーズは’77年に2組の兄弟とその友人で結成され、以降’50年代〜’60年代のオールディーズ、ドゥーワップ、ロッ

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フライング・カラーズ/マッチボックス (‘81)

フライング・カラーズ/マッチボックス (‘81)

Flying Colours / Matchbox (‘81)
‘80年代にストレイ・キャッツらによって再燃したロカビリーであるが、’70年代後半からイギリスで活動していたマッチボックスのマグネット・レコードでの3作目(通算5作目)のアルバムを紹介したいと思う。

‘60年代にアメリカではロックンロールは下火になったが、その炎はイギリスで燻り続けていた。そしてテディボーイ(テッズ)の文化と結びつき

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