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ロカビリー/オールディーズ系のアルバム紹介

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サン・レコードなど、‘50年代のピュアロカビリーから、ストレイ・キャッツに代表される’80年代のネオロカビリー、メテオス、フレンジーなどの’90年代サイコビリーとオールディーズポ… もっと読む
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リトル・リチャーズ・グルーヴィエスト・17オリジナル・ヒッツ!/リトル・リチャード (‘68)

リトル・リチャーズ・グルーヴィエスト・17オリジナル・ヒッツ!/リトル・リチャード (‘68)

Little Richard’s Grooviest 17 Original Hits! / Rittle Richard (‘68)
今回は、ピアノによるロックンロールの第一人者としても知られる、リトル・リチャードの作品をコンパイルしたアルバムを紹介させていただこう。
「のっぽのサリー」や「トゥッティ・フルッティ」など、説明不要のナンバーをヒットさせていたのはご存知の通りであるが、かつてはオリジ

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映画:「アメリカン・グラフィティ」関連のレコード

映画:「アメリカン・グラフィティ」関連のレコード

オールディーズやロックンロールの映画の金字塔とも言える映画「アメリカン・グラフィティ」であるが、一般的によく知られているアルバム(オレンジ+ウェイトレス)以外に、続編やVol.Ⅲとしてリリースされたアルバムもある。まあ「アメリカン・グラフィティ〜American Graffiti」というタイトルだけでは、無数のアルバムが該当するので、正統な流れとしてのアルバムを紹介させていただこう。

この映画は

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ダーツ/ダーツ (‘77)

ダーツ/ダーツ (‘77)

Darts / Darts (‘77)
‘80年代はストレイ・キャッツをはじめとする、ネオロカビリーが注目されたが、このムーブメントはイギリスから発信されたものであった。イギリスではマッチボックスらが’70年代から活動をしており、すでにリバイバルとしてのロックンロールは定着していた。

今回 紹介させていただくのは、同時期にロックンロールやドゥー・ワップをアップデートさせた音楽を演奏していたバンド

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パット・ブーン、プレスリーを歌う/パット・ブーン (‘63)

パット・ブーン、プレスリーを歌う/パット・ブーン (‘63)

Pat Boone Sings Guess Who? / Pat Boone (‘63)
‘50年代〜’60年代にかけて、親が自分の娘に聴かせたくないアーティストの1位がエルヴィス・プレスリーであり、聴かせるならパット・ブーンという世の中において、’63年にパット・ブーンがエルヴィス・プレスリーの曲のカバーアルバムをリリースした。ジャケットのデザインもエルヴィスのアルバムを踏襲しており、なんとも苦

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ロッキン・ローリン/コリンズ・キッズ (‘81)

ロッキン・ローリン/コリンズ・キッズ (‘81)

Rockin’ Rollin’ / Collins Kids (‘81)
‘50年代半ば、ロカビリー全盛期に登場した姉弟デュオ、コリンズ・キッズがコロムビアに残した録音をドイツのベア・ファミリーがリリースしたコンピレーション盤である。未発表音源を含む16曲となっており、近年、より内容の濃い2枚組CDがリリースされているが、本作の内容でも十分に彼らの魅力は伝わると考える。

オクラホマ州出身の姉のロ

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ア・デート・ウィズ・エルヴィス/ザ・クランプス (‘86)

ア・デート・ウィズ・エルヴィス/ザ・クランプス (‘86)

A Date with Elvis / The Cramps (‘86)
ザ・クランプスは‘76年にカリフォルニア州サクラメントでリードボーカルのラックス・インテリアと妻でギターのポイズン・アイヴィーが中心になって結成された。その後、’09年にラックスが死去するまでメンバーチェンジをおこないながら活動したが、夫妻は一貫してメンバーであり続けた。

彼らは最初期のサイコビリーバンドの一つであり、サイ

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ザット・ロッキン・ギター・マン・トゥディ/カール・パーキンス (‘81)

ザット・ロッキン・ギター・マン・トゥディ/カール・パーキンス (‘81)

That Rockin’ Guitar Man-Today / Carl Parkins (‘81)
前回はロカビリーのベテラン、ロイ・オービソンの’76年にリリースされたアルバムを紹介させていただいたので、今回もロカビリーの重鎮、カール・パーキンスの’81年リリース作品を紹介させていただこう。

カール・パーキンスといえば、ご存知の通り「ブルー・スエード・シューズ」のオリジネーターで、他にもビー

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リジェネレーション/ロイ・オービソン (‘76)

リジェネレーション/ロイ・オービソン (‘76)

Regeneration / Roy Orbison (‘76)
ロイ・オービソンは、かつてはエルヴィス・プレスリー同様、ロカビリーのオリジネーターの一人としてサン・レコードやRCAに作品を残したものの、大きなヒットには繋がらなかったが、その後に移籍したモニュメント・レコードで大きな実績を残した。その中でも有名なのは、ヴァン・ヘイレンにもカバーされた「オー・プリティ・ウーマン」であろう。モニュメン

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ロッキン・ザ・ジョイント/エスケリータ (‘88)

ロッキン・ザ・ジョイント/エスケリータ (‘88)

Rockin’ the Joint / Esquerita (‘88)
ピアノによるロックンロールのアーティストとしては、ジェリー・リー・ルイスやリトル・リチャードを思い浮かべる方は多いが、そのリトル・リチャードのスタイルに多大な影響を与えたと言われるアーティスト、エスケリータを紹介させていただこう。

エスケリータ(本名 エスキュー・リーダー)は’38年(’35年説もあり)にサウス・カロライナ州

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ロニー・セルフ/ロニー・セルフ (‘77)

ロニー・セルフ/ロニー・セルフ (‘77)

Ronnie Self / Ronnie Self (‘77)
ここ最近、邦楽やスムースジャズ系のアルバム紹介をさせていただいたので、今回は’50年代のピュアロカビリーからチョイスさせていただこう。
ミズーリ州出身のロニー・セルフは’50年代〜’60年代初頭にかけて、コロムビアやデッカに録音を残しているが、残念ながら目立ったヒットはなく、オリジナルのアルバムもリリースされていない。本作も’77年に

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イントゥ・ザ・トゥーム/クリューメン (‘87)

イントゥ・ザ・トゥーム/クリューメン (‘87)

Into the Tomb / The Krewmen (‘87)
今回も’80年代半ばのサイコビリーバンドを紹介させていただこう。サイコビリーバンドの中には、ハードコアやポジティヴパンクから移行してきたグループが多かったが、本作のクリューメンは、ネオロカビリーから転身してきたUK4人組バンドであり、本作は彼らの3作目のアルバムになる。

初期サイコビリーの中でも、主だったバンドが出揃う時期のバン

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ザ・クエイクス/ザ・クエイクス (‘88)

ザ・クエイクス/ザ・クエイクス (‘88)

The Quakes / The Quakes (‘88)
‘86年にニューヨーク州バッファローで結成された、初期のサイコビリーバンドの一つであるザ・クエイクスのファーストアルバム。彼らは当時のアメリカにサイコビリーの土壌がないこともあり、かつてのストレイ・キャッツ同様、イギリスへ渡り活動することになる。イギリスにはロカビリーの文化が根強く残っており、その発展形としてのサイコビリーも確実に定着して

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ザ・セッション/ジェリー・リー・ルイス (‘73)

ザ・セッション/ジェリー・リー・ルイス (‘73)

The Session : Recorded in London with Great Guest Artists (‘73)
「火の玉ロック」「ホール・ロッタ・シェイキン」などで有名な、ピアノ弾きのロックンローラー、ジェリー・リー・ルイスが’73年にロンドンで多数のゲストを招いておこなったセッションの2枚組アルバムを紹介させていただこう。

特筆すべきは、ゲストの豪華さである。実際、9〜10人ほ

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ファントム、ロッカー&スリック/ファントム、ロッカー&スリック (‘85)

ファントム、ロッカー&スリック/ファントム、ロッカー&スリック (‘85)

Phantom, Rocker & Slick / Phantom, Rocker & Slick (‘85)
ストレイ・キャッツ解散後のリー・ロッカー(ベース)とスリム・ジム・ファントム(ドラム)がデヴィッド・ボウイやジョン・レノンのサポートを務めたギタリストのアール・スリックと結成したバンド、「ファントム、ロッカー&スリック」のファーストアルバムを紹介させていただこう。

‘80年代半ばにリリ

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