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フォー・ロックンロール・レジェンド/チャーリー・フェザーズ、バディ・ノックス、ウォーレン・スミス、ジャック・スコット (‘77)

Four Rock’n’Roll Legends Recorded Live in London April 1977 / Charlie Feathers, Buddy Knox, Warren Smith & Jack Scott (‘77)
‘70年代半ば〜後半にかけては、ロカビリーやロックンロールにおいては不遇の時代だった。この時期はディスコや商業化された音楽がメインストリームとなり、その後はマイルドな手触りの音楽へと移り変わっていく傾向にあった。

ところがイギリスでは、ロカビリーやロックンロールの文化は脈々と受け継がれ、さらに当時のアーティストが正当に評価されていた。そんな経緯もあり、アメリカにおけるロカビリーやロックンロールのアーティストは活動の拠点をイギリスに移していた。
実際、ストレイ・キャッツもアメリカのバンドでありながら、ロカビリーが盛んな地域として、最初の活動拠点はイギリスである。

興味深いのはヨーロッパからアメリカに移住し、かつてのロカビリーのアーティストの再録音や新人の発掘をおこなったローリン・ロック・レコードのロニー・ワイザーも同時期にアクションを起こしている。

本作は’77年4月30日にロンドンのレインボー・シアターでおこなわれたライブである。出演はチャーリー・フェザーズ、バディ・ノックス、ウォーレン・スミス、ジャック・スコットの4人。それぞれ’50年代から活動していたアーティストである。それぞれのアーティストについては、以下の通りである。

チャーリー・フェザーズ
サン・レコードにも録音を残しているが、カントリーのレーベル、キング・レコードにおいて、マック・カーティスと共に強烈なロカビリーを残している。

バディ・ノックス
テキサス州出身のアーティスト、シングルヒットの「パーティー・ドール」が有名だが、それ以外にも優れた録音を残している。

ウォーレン・スミス
彼もサン・レコードに多くの録音を残しており、後進のロカビリアンたちも彼の曲をレパートリーにしている。

ジャック・スコット
カナダ出身のアーティストであり、ロカビリーさよりも素朴な感じの楽曲が多い。キャピトル・レコードに移籍後、ラジオでオンエアされる機会が増え、名前が知られることとなった。

個人的にはチャーリー・フェザーズ、ウォーレン・スミスがお気に入りである。

ハーヴェスト・レコード UK盤
英文だが解説あり

近年になって再発レーベルのベア・ファミリー・レコードからボーナストラック入りのCDがリリースされた。

YouTubeのサンプル音源をどうぞ。

Spotifyはこちらから。

アナログ盤25曲に対してCD30曲、聴きごたえは十分あり。

この後、ロカビリーやロックンロールのブームが起きる’80年代初頭まで、その火を消すことがなかったアーティストに敬意を表したい。

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