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マイナンバーカード所有者に25%のポイント還元策は、愚策か革命か

政府は、来年9月から、マイナンバーカード所有者がキャッシュレス決済すると1人当たり25%のポイント還元(最大5000円)を行うという案を検討しているという。東京オリンピック・パラリンピック終了後の景気の落ち込みに対策を講じるのが1つの狙いという。

またぞろ「ポイント還元」か。それなら所得税減税の方が手間がかからず政策効果が出せるのに、と思うかもしれない。

政府から現金で給付するとなると、市町村に事務を委託しなければならないので、行政コストがかなりかかる。(情報不足で「低所得者」に絞ろうにも)給付対象者をきめ細かく厳選できない。

ところが、今回は、新設される「マイナポイント」でポイント還元するという。マイナポイントは、マイナンバーとひもづけられ、個人単位になっている。マイナンバーカードの発行が前提となるが、銀行口座とひもづける必要はない(今後は銀行口座にひもづけてもよいだろう)。

政府から個人に給付を直接行うのに、現金を用いたり市町村の窓口を通したりする必要はなく、マイナポイントを介して行えるようになる。既に、所得税の納税情報はマイナンバーでひもづけられている。そうなれば、行政コストをかなり節約する形で、所得に応じた個人への給付がきめ細かくできるようになりそうだ。ベーシックインカムの発想も生かせるかもしれない。

さて、マイナンバーカードで25%還元は、「革命」をもたらすか。


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