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障害者差別解消法は片手落ちではないのか?

いきなりの話題を書く。

人権三法というのがあるが、説明すると「ヘイトスピーチ解消法」、「障害者差別解消法」、「部落差別解消推進法」ということになる。

どれも深刻な差別を伴う社会問題だと思うのだが、法律の条文を見てみると、「障害者差別解消法」だけ社会的差別に対して実行的な対策を講じるという条文はなく、行政や事業者に合理的配慮を求めることでお茶を濁し、実際に精神疾患患者がインターネット上や実社会で受ける差別には全くと言っていいほど対応していない。

法務局の人権相談に社会的な精神疾患に対する差別状況を相談したところ、法律を所管する内閣府に相談してくれと言われ、内閣府にメールを送ると法務省に相談してくれと書いてある。仕方がないので厚生労働省に質問すると内閣府に相談してくれとの返事。まさに省庁たらい回しである。

省庁間のたらい回しというか縦割り行政については横に置くとしても、精神疾患に対する差別や偏見が世の中には全く存在しておらず社会的な状況もそれほど酷くないという国政の認識には呆れるばかりだ。

これまでの闘病生活で散々な差別や罵倒を味わってきたし、それはネット上で拡散した「メンヘラ」という言葉に象徴されていると思う。無意識に我々こころの病の患者は人間扱いされていないのだ。

行政に対する相談やメールは失敗に終わり、政党やメディアの反応もさっぱり無い。他の精神疾患に関するNPOや当事者団体も医療問題中心で差別問題は蚊帳の外という感じだ。この鈍感さが僕には信じられない。

そこで署名サイトのChange.orgで署名を立ち上げたが賛同者は本サイトに載る5名に達せず、Facebookに作った「心の病の差別に反対する会」も参加者が少しだけ集まり始めたところだ。

しょうがないと言えばしょうがないというか、患者が差別慣れしすぎてしまい、反対の声を上げづらいのだと思う。

しかし、自分が病気になってから30年近くは同じような状況で、インターネット社会になってなおさら酷くなった。これがあと30年以上続くとなると、差別の中でくたばるという最も自分の嫌な結末が訪れる羽目になる。

時代の中で人は生きているので仕方がない面もあるが、一矢報いたいという念願もある。自分の中に反骨心というか義憤のある性格だし。

ということで、Facebookに同好の士的な人を集めようとしているが、まあ、穏健な人の集まりなので、実際の反差別的な行動はインターネットアクティビズムでネット署名を中心に行っていきたい。これが一番情報の社会的拡散性が見込めると思う。

まあ、残念なのだが、各政党には障害者差別解消法に対してちゃんとした社会的差別に関する禁止の条文を盛り込むように投書しておいた。どうなることやらと思うが、最終的には独りだけでもインターネットで社会に訴え続けるだけだな。


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