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#文学
小説「ユメノミライ」⑤ 最終話
俺は北海道のテレビ局や新聞社に何度も電話をかけた。ハガキを書いて何度も郵便で出した。
まるで取り合ってはくれなかったが、それでも諦めなかった。
ユリも同じように何度も手紙を出した。ヤスオはわざわざ、テレビ局本社まで出向き、頭を下げた。
しかし、その努力も実を結ぶことはなかった。
日本海上、北海道の近くまで台風は来ていた。
窓から外を見遣ると、庭の草木についた滴がポタポタと一定のリズムで落
俺は北海道のテレビ局や新聞社に何度も電話をかけた。ハガキを書いて何度も郵便で出した。
まるで取り合ってはくれなかったが、それでも諦めなかった。
ユリも同じように何度も手紙を出した。ヤスオはわざわざ、テレビ局本社まで出向き、頭を下げた。
しかし、その努力も実を結ぶことはなかった。
日本海上、北海道の近くまで台風は来ていた。
窓から外を見遣ると、庭の草木についた滴がポタポタと一定のリズムで落