村山 豪

山形県公立小学校教員 教職大学院修了 幼・小・中(保体)・高(保体)専修免許 研究領域…

村山 豪

山形県公立小学校教員 教職大学院修了 幼・小・中(保体)・高(保体)専修免許 研究領域 学習科学  総合的な学習の時間、子ども主体の授業づくり e-cala cafeという教育なんでも相談室 総合的な学習の時間@学びLabo 学習科学について学ぼうの3つのオンライン学習会開催中

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学びの偽装について 第68回e-cala cafe

education challenge active learn act 教育について挑戦し、活発に学び、行動する 合体させて… 放課後に職員室で気軽にお茶やおやつを食べながら授業について相談するような雰囲気 学級や子どもたちのことについて語り合って、ほっとしたり、すっきりしたりする感じ フランクに自由に、あーでもないこーでもないと考えを語り合う 明日からやってみよ!と前向きな気持ちになれる そんな場にしたい e-cala cafe いーから かふぇ #教育 #授業

    • ひとりで頑張らず、子どもたちとともに

      グループ学習は・・・ 子どもたちの関係性がよくなってから 学級が落ち着いてから 子どもたちがきちんと話し合うことができるようになってから 学習規律が整ってから などなど そう考えて、グループ学習をすることに躊躇してしまう先生も多いのではないでしょうか。 また、 グループにしてしまうと、私語が多くなってしまう 勝手に立ち歩いてしまう 各グループの様子を見取ることが困難 などなど このような理由でグループ学習をしないと考える先生もいるでしょう。 しかし、私は、新年度が始まるとす

      • 授業づくりで心がけていること 第131回e-cala cafe

        今日のe-cala cafeでは、授業づくりで心がけていることについておしゃべりしました。 参加してくださった先生方お一人ずつ、どんなことを心がけているかをお聞きしていくと、共通していることが見えてきました。 ・単元レベルでの授業づくり 単元を通して、身につけたい力を子どもたちが、自分たちが自分の力で獲得するにはどうすればいいのかを考える。 ・子どもの学びの実態から授業を構想する 教材に出会った時に、子どもたちが何を感じて、どんなことに関心をもつかを考えて、授業を構想する

        • 子どもの「今、ここ」から始めましょう 第129回e-cala cafe

          新年度が始まり、先週の金曜日が始業式だった学校も多かったのではないでしょうか。 担任するクラスも発表され、子どもたちの様子について前年度の担任から引き継ぎがあったり異動しなかった先生方から伺ったりすることが多かった1週間だったのではないでしょうか。 さて、ここで少し考えみたいです。 引き継ぎでは、どちらかというと、プラス面よりもマイナス面での情報の引き継ぎが多いのではないでしょうか。 ・落ち着きがない子が多いです ・すぐにけんかが始まります ・人を見ます ・指示が通りにくい

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        学びの偽装について 第68回e-cala cafe

          抽象的なことは具体的な姿に 第126回e-cala cafe

          道徳と総合の実践を紹介した際に、 「先生の実践は、抽象的なことを具体的な姿として子どもたちと共有していますね」と参加してくださった先生におっしゃっていただきました。 ふと思い出すと、約10年前に勤務していた学校の校長先生に、「優しくするとか丁寧にするとか、ちゃんとするとか、そういう言葉をよく使うけど、それらの言葉って、子どもたちはどんな姿をイメージしているのかな?子どもたちって、しっかりと具体的な姿をイメージしてその言葉を使っているのかな?」と問われたことがありました。 そ

          抽象的なことは具体的な姿に 第126回e-cala cafe

          あなたはどちらを選びますか?第125回e-cala cafe

          今日のe-cala cafeは、防災に関する授業実践を紹介してもらいました。「クロスロード」という「災害対応ジレンマ」を経験できる教材を使った実践です。どちらを選んでも犠牲を払わなければならない「ジレンマ」状況から、自分で選択した行動の理由を話し合うます。 実際に大災害が起きた時は、判断と行動の連続です。しかし、その判断が正しいかどうかは、その後の結果に大きく左右されます。 何が正解なのか分からない、本当にその判断でいいのか分からない状況の中で最適解を見つけて、判断する。こ

          あなたはどちらを選びますか?第125回e-cala cafe

          個別最適な学びと協働的な学びの一体化を目指して

          1 知識の再構造化の難しさ 2 意図的な授業デザインの必要性 3 これから必要とされる力 4 協調学習を引き起こすための手立て 5 思考途中のたどたどしいことばの重要性 6 協調学習を引き起こすための条件 7 より質の高い知識の獲得 8 適応的熟達者的な学び手を育てる 【知識の再構造化の難しさ】 知識獲得は、個体の持つ先行知識に制約される。 人間の知識は、新しい情報を既有の枠組みと調和するように解釈する、という意味で保守的性格を持つから、再構造化は稀にしか起きない。 人の知

          個別最適な学びと協働的な学びの一体化を目指して

          他者との対話が必要な理由

          益川氏は、「多様性を利用した授業形態-ジグソー学習法と協調学習支援システムの組み合わせ-」で、次のように述べています。 「知識獲得は、個体の持つ先行知識に制約される。人間の知識は、新しい情報を既有の枠組みと調和するように解釈する、という意味で保守的性格を持つから、再構造化は稀にしか起きない。人の知識は、新しい情報を既有知識の枠組みになるべく調和するような形で解釈する傾向がある。」 人間の知識は、経験則、先行知識に制約され、さらに、既有の枠組みや知識と調和するように解釈される

          他者との対話が必要な理由

          アンコンシャス・バイアスとペップトークとの出会い

          子どもを見取る時に意識していたこと… ・自分のものさしで子どもを見ないこと。 ・見る視点を変えること。 ・その子がもっているリソースに注目すること。 守屋智敬氏は、「「アンコンシャス・バイアス」マネジメント」で次のように述べています。 「「無意識のうちに偏ったものの見方をしてしまっている」これをアンコンシャス・バイアスといいます。」 「アンコンシャス・バイアスの正体は「自己防衛心」です。自己防衛心による言動は、自然の摂理であり、誰にでもあるものです。だから、アンコンシャス・バ

          アンコンシャス・バイアスとペップトークとの出会い

          経験と省察をすることが大切

          ・子どもの声を聴くこと ・子どもの学びを見取ること ・子どもたちの学びの想定内を可能な限り広げること ・教育的瞬間を見逃さないこと 上記の力はどのようにして高めることができるのでしょう。 以前、大学の先生に、「スキル的技術は真似することはできるけど、アート的技術は真似することはできないのです」と言われたことがあります。 スキル的技術とは、授業の流し方や学習材、発問の仕方といった方法的な技術のことです。 アート的技術とは、先に述べたような技術のことです。 教師として、上記のよ

          経験と省察をすることが大切

          その自力解決は孤学ではありませんか?

          課題提示→自力解決→グループ学習→全体共有→ふりかえり これは、よくあるパッケージ型授業の流れではないでしょうか。 もちろん、このような型を学び、身につけることは大切だと思います。型があるから破ることができるわけですし、型がなければ、「かたなし」になってしまうと思います。 しかし、 このパッケージ型授業の課題提示後の自力解決についてはいささか疑問を感じます。 授業者の中には、 ・自分で考える時間を設定しないと考える力が伸びない ・すぐにグループにしてしまうと、自分で考えずに

          その自力解決は孤学ではありませんか?

          2:6:2の法則の6を動かす

          世の中にはいろいろな人がいて、自分と全く違うベクトルを向いている人もいます。 そういう環境の中で過ごしていると、自分の考えていることや信念は間違っているのか?とブレてしまうことがあります。私自身、何度もそんな気持ちになりました。 そんな時には校外に出て、研修会に参加したり、同じ考えをもった方と話をしたりすることに努めました。 そうすることで、同じような考えをしている人がいる!大丈夫、間違ってない!とブレずに踏み止まって、今まで来ることができました。 2:6:2の法則 「人間

          2:6:2の法則の6を動かす

          子どもたちの「今ここ」を出発点にしよう

          授業とは、子どもたちの「今ここ」を出発点に支援していくものだと考えています。 教師が教えたい内容を教えるのではなく、目の前の子どもたちが、今、何ができて、これから何ができるようになりたいと思っているのか、また、どんなことに疑問を感じていて、どのようにして解決したいと思っているのかを見取り、そこを出発点として、授業をデザインしていくことが大切なのだと思います。 そして、その見取りが甘ければ、目の前の子どもたちの思考に合わせて授業を再構成していくことがあると思っています。 平野

          子どもたちの「今ここ」を出発点にしよう

          自分の姿を見つめることは苦しいけれど…

          佐伯夕利子氏は「教えないスキル ビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術」で次のように述べています。 「撮影したビデオを見て、私たちコーチは互いに指摘し合います。「あんなにシリアスに言ってしまうと、選手は怖がっちゃうよ」などと指導者のアティチュード(態度)に言及するものもあれば、「あそこは選手に自分で考えさせたほうがよかった」というものも。もちろん良い指導を認め、「あの声がけはよかったね」と褒めたりもしました。」 「このプロジェクトでは、評価の目は自分たちコーチに向けられます。「な

          自分の姿を見つめることは苦しいけれど…

          先生がいない方が子どもはよく学ぶ

          教員11年目…教職大学院へ入学すぐ 大学の先生に 「どうすれば子どもは主体的によく学ぶようになりますか?」 と聞きました。 すると、 「先生がいなくなれば、子どもたちはよく学ぶようになりますよ。」 と言われました。 この言葉を聞いて 「そんなことはない。先生がいなくなったら、授業が成り立たないのではないか。」 と反論しました。 しかし、 教職大学院での2年間で、この言葉に間違いがないということを痛感しました。 教職大学院では、 自分の授業実践を動画に録画し、幾度となく視聴して

          先生がいない方が子どもはよく学ぶ

          「聴く」ということ「待つ」ということ 第106回e-cala cafe

          授業における教師の役割に「聴く」と「待つ」という行為があります。 今回は、この「聴く」ことと「待つ」ことについて考えたいと思います。 ①「聴く」ことを評価することの難しさ 以前、お世話になった大学の先生に言われた言葉です。 「聴く」ことを評価することが難しいです。なぜなら、みな、聴いているからです。聴いている内容は人それぞれです。Aさんのベクトルでは聴いていないと見なしても、Bさんのベクトルでは聴いていることになることもあります。何を聴くかその人の教育観や指導観に大きく影響

          「聴く」ということ「待つ」ということ 第106回e-cala cafe