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青春18きっぷで春旅・京都府綾部市へ のんびり日帰り旅

青春18きっぷで春旅を決行中です。4月10日までに使い切らないといけないからわりと大変。でもそうやって無理してでも(しとるんかい)出かけると、想像以上の出会いがあっておもしろいですね。

青春18きっぷとは、
「青春」と名前がついているけれども誰でも使える、全国のJRの普通・快速列車が一日乗り放題のきっぷ。5回つづりになっていて、ひとりで5回使ってもいいし、何人かでいっしょに使うこともできる。
5回つづりで¥12050なので、一回あたりは¥2410となる。春・夏・冬に発売される。使用期限があるので注意。(春の使用期限は4月10日まで)

京都府綾部市へ

今回向かった先は、京都府の真ん中よりちょっと北寄りの田園都市、綾部市。

目的は、綾部市にある「グンゼ博物苑」です。

そう、あの肌着やストッキングの「GUNZE(グンゼ)」です。京都府綾部市が創業の地なのですね。(現在本社は大阪ですが、工場本店は今も綾部にあるそうです)

グンゼ博物苑は、明治29年に製糸会社として創業されたグンゼの、創業当時からの貴重な資料が保存・一般公開されている施設です。施設内にはバラ園や庭園、ショップやカフェなどもあります。

今回わたしは、調べもののために、こちらに向かいました。博物苑で観たこと、学んだことはまたいとへんの旅で公開したいと思います。今回は青春18きっぷの旅メインで。

尼崎から篠山口へ

神戸から綾部に行くには、尼崎でJR福知山線(宝塚線)に乗り換え、篠山口へまいります。この日は4月最初の月曜日ということもあって、入社式へ向かう新社会人たちの姿もちらほら。がんばれ〜。

尼崎から宝塚までは、伊丹や川西池田なども経由することもあり、通勤・通学客でいっぱいです。宝塚をすぎたあたりから人も少なくなり、のんびりした雰囲気になってきます。宝塚を過ぎると篠山口まで、のどかな里山の景色が楽しめます。

道中、桜がたくさん咲いていました。

ほんとうに日本には桜がいっぱいあるんですね。川べりや、駅や、神社の周りなど、いたるところに桜があって、この時期の景色を特別なものにしてくれます。


篠山口から福知山へ

篠山口から列車を乗り換え、福知山へ。

黒井駅。大きな桜の木があって、ほわあとなりました。桜吹雪が舞い散るなか、この駅から旅立つ人や見送る人が行き交う。そんな映画のようなワンシーンを想像してしまいます。

駅や車窓からの景色を撮影するときのポイント。列車の窓は光を反射したり写り込みが気になるので、窓にピタっとスマートフォンを密着させて撮ると、写り込みが防げていい感じになります。

でも、車内の灯りが空のあたりに写り込むのも、いかにも列車旅という感じがしてわたしは好きです。じつはこの下の写真も、空の部分に列車の灯りがナナメに写り込んでいます。シュッと走る雲みたいで、けっこう気に入っています。

列車の過ぎるタイミングでも景色が変わるので、わたしは何枚か撮って、好きなものを選んでいます。

桜がとてもきれいだったので、多くの人が写真を撮っていました。

福知山で乗り換え

福知山で乗り換えます。ここで少し乗り換えの時間があったので、お手洗い休憩をはさみました。

福知山には明智光秀が建てた福知山城があります。外壁の杉板鎧張りがシックで趣がありますね。青春18きっぷで行くなら乗り降り自由なので、乗り継ぎのついでに福知山でお城を見て行ってもいいかも。福知山駅から徒歩約15分程度のようです。

そこまで時間がない! という場合は、車中観光(?)もできます。福知山城は、福知山駅につく少し前に、右手方向に見えてきます。ですから、大阪、神戸方面から福知山に向かう際は進行方向右側の窓側に座ると福知山城がよく見えますよ。

杉板鎧張りの外壁も城内の桜もばっちり。

全然関係ないですが、明智光秀は文楽(人形浄瑠璃)のお話では名前を一文字変えて「タケチ」として登場します。悪者として描かれているので「タケチという悪人が…」というセリフに複雑な気持ちに…。

そんなイメージがあるのか、「タケチ」という苗字もまた、ドラマなどでは悪役になっていることが多いです。ドラマで「タケチ」という登場人物が出てきたらたぶんそいつが犯人です。

福知山から綾部へ

福知山から綾部へはJR山陰本線に乗り換え、あと3駅で綾部です。

高津駅。ここにも桜が満開です。

いよいよ、目的の綾部駅に到着しました。

綾部

綾部市とはどんな街なのでしょうか。

綾部市は、京都府の中央北寄りに位置する田園都市。美しい自然環境や豊かな里山・田園と農村の暮らし、平和と歴史・文化に彩られた市街地、ものづくりを中心とする多様な産業の集積、そして京阪神地域と日本海地域をつなぐ交通の要衝地であることなど、地方小都市ながらさまざまな機能や特性がバランスよく備わっています。

綾部市サイトより

駅から10分ほど歩いたところに、目的のグンゼ博物苑がありました。

当時の建物が資料館や展示室に利用されており、園内には庭園もあります。

そしてこれが、グンゼの綾部本社です。

レトロで素敵。レトロ建築好き、近代化産業遺産好き、そして糸関係の工場好きのわたしとしてはここはもうたまらない場所です。博物苑に関しては「いとへんの旅」でじっくり紹介したいと思います。

綾部の町並み

博物苑を見学したあとは、綾部の町を散策します。

グンゼで古くから栄えていたのでしょうか。昔ながらの町家も多く、昭和レトロないい感じの町です。

薬膳喫茶で薬膳カレー

薬膳喫茶という看板を見つけて、入ってみることにしました。漢方薬局がやっている町家を改装した喫茶レストランのようです。入口も素敵です。

ここで美しい中庭の景色を眺めながら、薬膳スープカレーをいただきました。

なつめやクコの実、レンコンやかぼちゃなどの入ったスパイスカレー。シャバシャバ系のカレーですっすっと入ります。薬膳といっても、クセや薬っぽさはなく、辛さも抑えられていてとても食べやすかったです。クコの実やなつめがちょうどいいアクセントになっていました。体が美味しいって喜ぶ味。列車にたくさん乗ってたくさん歩いた体に染み渡るぅ。

薬膳茶のブレンド、ならず

そして、このとき出していただいた薬草茶がとても美味しかったのです。そう、ここはなんといっても漢方薬局なのです。

薬膳茶、気になります。

見ていると、「あなたの体質に合わせたお茶をブレンドします」とあります。せっかくだし、ブレンドしてもらおうかな、とお店の方に声をかけてみました。

「あの、体質にあったお茶が気になっているんですけど」

すると、薬剤師さんぽい白衣の男性が出てくれました。

「はい」

てっきりカウンセラーみたいに聞いてくださるのかと思ったら、ちょっとちがったみたい。とりあえず症状を言ってみようかな。

「ええとまず、眼精疲労があって」

「はい」

「あと肩こり、首こりがひどくて、そこから頭痛になってしまうこともあって、あと花粉症もあるんです」

すると薬剤師さん、ひとこと。

「それはもうお茶ではどうしようもないです」


がーん…。

で、ですよねえ。

なのでおとなしく、「薬膳茶お試しセット ¥600」を購入。わたしの症状がすごすぎて、お茶ではもうどうしようもなかったのですが、カレーとお茶で心はとっても元気になりました。

ほっこりと素敵なお店でした。

しばらく町をぶらぶらし、13時59分発の列車で帰路につきます。

帰路につく

帰路もまた、同じルートを戻ります。福知山。乗り換えに50分くらい時間があったので、改札を出て(途中下車ができるのが青春18きっぷのいいところ)駅のまわりをぐるっと眺め、ホットコーヒーとおやつとお土産のオイルサーディンを買ってまた電車に乗りました。

帰り道もたっぷりと里山の景色を楽しみました。

きれいな川。護岸整備されすぎていないのがいいなあ。川遊びも楽しめそう。

さくら色の駅舎が愛らしい。古い駅舎によく見かける、ピンクとミントグリーンのペイント、あれって最高にかわいいよね。

茶系の駅舎もいいなあ。午後の光にまた似合う。

どこもかしこも桜が満開。

いい季節。桜ってほんとにすごい花だと思う。あたりの景色をいっぺんに変えてしまう。

青春18きっぷの春旅

里山の田園風景と満開の桜を車窓から楽しむ日帰り春旅でした。

青春18きっぷの春旅の好きなところ

  • 日帰りでちょっと遠くの町に行ける

  • 列車に乗ることそのものを楽しむ

  • 途中下車もできる

  • 車窓からお花見もできちゃう

  • かわいい駅舎が楽しめる

  • 車窓からの景色を撮影するときはスマートフォンを窓にくっつけて

  • 車内の灯りが写り込むのもまたよし


それではみなさま、よい春旅を〜。



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ドレスの仕立て屋タケチヒロミです。 日本各地の布をめぐる「いとへんの旅」を、大学院の研究としてすることになりました! 研究にはお金がかかります💦いただいたサポートはありがたく、研究の旅の費用に使わせていただきます!