六本木通りを一本入ると現代アートに満ち溢れていた
少し前になりますが、会社の偉大なる先輩とそのご友人に「ギャラリー」というところに連れて行っていただいた。
集合場所はここ。六本木駅から徒歩3分くらい。ヒルズの真横くらいで、アーバンのど真ん中という感じですね。
田舎者からすると、「六本木」、「現代アート」と聞くだけで、かなりドキドキするわけですが、頼りになる先輩も一緒とのことで、行ってみました。六本木通りから1本裏道に行っただけで、こんな現代アートゾーンがあるとは全く知りませんでした!!
色々な人に聞いてみると、Top of topという感じの業界の方々のギャラリーのようです。5つ強くらいのギャラリーを見て回ったのですが、もともと知っていたのは草間彌生さんくらい。
スポーツとか飲み会とかロボットとかに満ちあふれた「芸術」とは無縁の人生。。。無知、お許しください。。。
見た作品の1個1個に素人なりに思ったことはあるのですが、総じて思ったのは、現代アートと言えど、幅が広い!!なんとか表現したいことを感じ取れるモノから、正直よくわからん!というモノまで。
そして、作品には「文脈のある美しさ」と「文脈のない美しさ」があるような気がしました。どちらが良い悪いではないのでしょうが、「噛みしめる美しさ」と「直感的に感じる美しさ」とも言えるものでしょうか。
特に、SHUGOARTSさんでは非常に丁寧に見せて頂き、上記の点は強く感じましたし、藤本由紀夫さんの作品から文脈のある美しさをずーっと感じていられました。長居してしまい、スイマセン。
そして、
お値段も数十万円から一億円近いところまで。
途中から数100万円なら安いなぁ~と感じるくらい金銭感覚が麻痺
しかも、多くが「売却済」というので、価格感に関しては、はっきり言って良く分らないというのが感想になりますが、なんらかの市場が存在していて、かなりのキャッシュが動いている、スゴイ世界でした。
すくなくとも大手電機メーカに勤務している中で耳にする「製造原価」とか「原価率」とか「利益率」とかとは完全に無縁で、そのモノが所有している瞬間的な活用価値ではなく、そのモノのブランド、コンテクストに対する価値であり、その作品だけでなく、過去・未来も含めたストーリーに価格が付いているのかもしれません。
「ナラティブ」「サーキュラーエコノミー」「意味のイノベーション」などなど最近注目されるビジネスワードも、価値付けという視点で見ると、アート業界という存在は非常に参考になると思いました。
もう一つ、非常に参考になったのが、「もの派」という考え方。
菅木志雄さんの作品を見せてもらったときに初めて知った言葉だったのですが、とにかく【もの】について考えるきっかけになります。
〈存在するものである〉という意味では、モノも作品も同じかもしれないが、多くの場合モノの始原的な存在性というものは、だいたいにおいて制作の過程で失われてしまう。それは、本来モノが保有しているべき原質のようなものがなくなるということである。そうなれば、本質的にモノはモノでなくなり、カタチはあれど本来あるべき存在性は失われる。作品(モノ)はつねに途中のモノによって、できているのである。
ものとは、始原的なあり方は無くなる方向に動いていく。それでも最小の介入により、最ももの本来のあり方に向けた位置、方向、形を引き出すことで、ものとしての存在を主役にすることができると言わんばかりの展示でした。
人の意識や空間など、目に見えない部分も「もの」と等価に、並列に捉えることも大きな特徴です。「もの」と「もの」、「もの」と「場」、「もの」と「人」の関係を活性化させ、見るものに新たな空間認識を働きかけます。
そして、ものは、その存在により、他のものにも新たな存在価値を気付かせ、お互いに影響し合うポテンシャル場を作る。もしかすると、人もそのポテンシャル場に存在するモノなのかもしれないし、それをどう存在させるかは人それぞれ。
まぁ、正しい解釈はよくわかりませんが、【もの派】の考え方はもうちょっと知ってみたいと思いました。
もし近くに行かれた際には、ちょっと敷居が高い感はあったというか、こんなど素人がズカズカと入っても良いのだろうかというビビりはあったのですが、どこのギャラリーの方々もとても丁寧に対応頂けるのでオススメです。話を聞きながら、作品を見るのと、独自で見るのはやはり理解がかなり異なります。
貴重な機会をありがとうございました!!
では、また来週〜。
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安藤健(@takecando)
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