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半世紀前、パナソニックはウェルビーイング・ダイバシティの最先端を走っていた?

「山下俊彦」という人をどのくらいの人がご存じか全く想像はできない。

「松下幸之助」という名前も今の若い人にはあまり知られていないようなので、松下電器(パナソニック)の三代目の社長の名前を知っている人はほとんどいないのかもしれません。

ある程度の年齢以上の方は、20人ほどの取締役を飛ばし松下電器の社長になった「山下跳び」という言葉を聞けば、1977年当時にそれなりのニュースになったようなので、「あぁ~」と思い出す方もいらっしゃるのかも。

そんな山下さんの人生をまとめた本を読んだ。
「神さまとぼく」と題された500ページの伝記?
あっという間に読み切りました!!

おもしろい!!

パナソニック社員だからいろんなことが想像できたり、共感できたり、聞いたことある名前や現在所属する部門の原形となる部署が登場したりということで、おもしろく感じやすいというのはあるかもしれませんが、それを差し引いてもたぶん面白い!!

ことごとくピンチな環境に投入されているように見える山下さんが、どのように周りを巻き込み、変革し、乗り越えていったのかというのが、とてもリアルに細かく描かれており、まるで自分もそのシーンにいるかのような臨場感を感じながら一気に読み進めることができます。

私自身は、この本を読むまで、「山下俊彦」という人物については、ほぼ何も知らなかったわけです。入社した時も創業者「松下幸之助」に関しては、エピソードをこれでもか!!というくらいインプットを頂くのですが、山下さんに関して社長就任時以外のエピソードを教えてもらった記憶もありませんでした。

読んでみて一番の感想は、こんなに松下幸之助という人物に忖度しない人がいたのか!!という驚き。

今で言うとミッションとかパーパスとか色々な言い方があるのかもしれませんが、本の中では「使命感」という名のもとに金太郎飴とも評される個が消された状態になりやすかったことに対して、山下さんは入社した時点からかなり強い違和感を持たれていたようです。

まずは「個」だ!!
という沢山のエピソードが本書の中ではリアルに紹介されていました。

輪郭のくっきりした個人が結合してこそ全体が強くなるという前提の下で、社員一人ひとりの個を磨くことにとにかくこだわる。

それは、まるで半世紀以上も前から、「人的資本経営」「ウェルビーイング」「ダイバシティ」「従業員満足」というのを、徹底的に磨き上げていこうという経営にも見えました。

もしかすると、人を中心にした経営という意味では、当時はトップランナーだったのではないかと思える内容です。

パナソニックの社内の人(もちろん、社外の人も)には是非読んでみてほしいと思いました。自分の所属する会社といえど、多くの知らないような驚くことが大量に存在しているもんですね。
(個人の意見で、会社の見解とは関係ありません。)

では、また来週~!!
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安藤健(@takecando)
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