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偏らない生き方

「智に働けば角が立つ」という言い回しがあります。理知(理性や知恵)だけで割り切っていると他人と対立してしまうという意味です。では、どのようにすれば良いのでしょうか。今回は、偏らない「中する」ことについて、昔から言われている「中庸」と「中道」について考えてみたいと思います。

 「中庸(ちゅうよう)」とは、どちらにも偏らないことが、国家や組織がとるべき道、すなわち世の定理としています。
・儒教では、偏らず極端では無いことが道徳的に好ましいと言う意味。
・アリストテレスは、過剰と不足を調整するもの(真ん中)が最適とする。

仏語の「中道(ちゅうどう)」の「中」とは、2つのものの中間ではなく対立を離れること、偏らないこと、その場で最善の選択をすること、という意味です。そして、「道」とは実践すること、方法を意味しています。

原始仏教では、快楽主義も苦行主義も偏り過ぎとして、どちらからも離れた中道を説いています。いずれの両極端も、平穏な状態では無いのです。大切なのは、全ての存在は互いに依存するものである(絶対の存在は無い縁起の世界)ということです。例えば、生・滅、常・断、一・異、来・出といった相対するものを否定していけば、とらわれの無い正しい見方ができるようになるのです。

中道とは、具体的には八正道を指します。八正道を実践することで、煩悩の無い(偏らない)中道の境地に至るのです。
 [注] 八正道とは
  涅槃に至るための8つの実践徳目である
  正見、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念、正定のこと。

禅では、苦や楽のどちらかに偏るのでは平穏は得られないとして、心を乱れないように不断に整えるために坐禅をしています。また、疑問となることを必死に解き明かすことによって真理を求めようとしているのです。

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