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心の汚れの典型が怒り
人間は、自分の思う通りにならないと、ストレスや不安を感じて心をかき乱すようになります。その時に起こっているのが妄念・妄想、煩悩です。
主たる煩悩は五つに大別できます。むさぼりの貪(とん)欲、いかりの瞋(じん)、非理性的な馬鹿げた痴(ち)、いい気になっていい加減になる慢(まん)、何でもかんでもうたがう疑(ぎ)の五つです。
この中で、最もよろしくないと言われるのが「瞋」です。ストレスや怒りなどの強い緊張感は呼吸を浅くします。そうなると、酸素吸入ができずに体内に毒素が溜まると言われています。
有名な話として、ハーバード大学の心理学者エルマ・ゲイツ博士の実験があります(ただし伝聞であり、博士の後に誰かが実験したという記録は見つかりません)。
・人間が吐き出す息を液体窒素で冷却し沈殿物(息のカス)を作ると、
通常の人は無色透明、
怒っている人の沈殿物は栗色、
悲しみや苦しみを感じている人は灰色、
後悔の念を抱いている時は薄い赤であった。
・怒っている人の栗色の沈殿物には、かなり強い毒性が検出された。沈殿物を水に溶かしてマウスに注射したところ、数分で絶命した。
・人間が1時間くらい怒り続けると、80人以上を殺せる毒物が発生する。
仮にこの実験結果が妥当だとすると、常々不機嫌だったり、怒りや不満を口にすると、その人の身体の具合が悪くなるのもうなづけます。
実験の有無は別にしても、怒りや不満の感情を持つことは、決してその人の健康に良くないばかりでなく、周りの人にも悪影響を与えてしまいます。
逆に言うと、明るく楽しい気持ちでいれば、自分の健康にもいいし、周りの人に対しても良い影響を与えることだけは事実なのでしょう。
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