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「一」ということの私的解釈

私は「一」ということを、「根本」「無限」「無」「宇宙」と説明することがあります。いわば私的解釈ですが、なぜそのように説明するのかを述べてみたいと思います。

「一」は一筆です。また禅で大切にされている「一円相」も一筆です。一筆は、紙から離れることはありません。紙を大地(乾坤の坤)だとすると、大地から離れることは無いのです。大地を自分自身だとすると、自分から離れることは無いのです。「一」は自分自身を表しているのです。

一筆ではないのは、いったん紙を離れて二筆目以降を書くということを意味します。いったん紙(大地、自分自身)を離れるというのは、いわば言葉にすることで自分自身から離れていくことを意味します。もちろん、自分が発する言葉ですから、発した瞬間は自分の意思(本性)の発露です。

しかし、いったん自分自身から離れてしまうと、それは他者は勝手に解釈することがあり得ます。すなわち、いったん自分自身から離れてしまえば(特に文書などになってしまうと)、それは自分ではないということなのです。

ここまでに示したことは何を意味しているかと言うと、

・「一」は自分自身である。
・「一」は大地のような堅固(けんご)なものである。

 大地は、周りのものを無分別にあるがままに受け入れる。
 受け入れたものに対しては、無条件に反応する。
 (例: 雨水はそのまま大地が受け入れ、浸透して最終的に海に流れる。)
・いわば、本性が「一」である。
・自分の内側にある本性の働きは、その瞬間は意思そのものの発露である。
 時間が経つにつれて、自分から離れてしまい、他者が勝手に理解する。
 (注: 相手が人間だから、「一」の自分が言葉にして話しかけているだけ。)
・「一」から離れてしまうと、それは自分では無くなってしまう。

ということです。

大切なのは、「一」と言う本来の自分自身は、もともとあるがままに物事を受け入れて、無条件に反応していると言うことです。それが「一」(本来の自分自身、本性、仏性)の根本的な働きなのです。


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