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平尾のブログ

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#縁起

私たちに関係する普遍的な真理(866)

私たちに関係する普遍的な真理(866)

普遍的に正しいことを、真理と言います。そして、真理とは作り出したものではなく、自然界にあるものから発見したものです。誰にでも共通に働くのが真理なのです。

その中で、私たちに関係する真理を、あらためて見てみることにしましょう。

まずは、「無常」です。常なるもの(恒常的に変わらず存在するもの)は無いという真理です。逆にいうと、ものごとは変化しているというものです。

実は「無常」から「空(くう)」

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改めて縁起を考えてみる(851)

改めて縁起を考えてみる(851)

「縁起がよい」「縁起が悪い」などと、吉凶の前兆(前ぶれ)を示すときに「縁起」を用います。また、事物の起源・由来のことを、縁起と言います。

しかし、もともとは「(物事は)同時に生じることや作用に依存して起きる」と言う意味合いなのです。もっと正確に言うと、「どのような結果にも、必ず因(原因)と縁(同時に生じることや作用)がある」ということです。因縁によって結果が生まれ起きると言うことですから、因縁生

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成仏とは死ぬことではない (839)

成仏とは死ぬことではない (839)

私たち日本人は、成仏(じょうぶつ)を「死ぬこと」と理解しがちです。しかし、本来は漢文なのですから、「成仏」は「仏に成る」と読むべきです。従って、成仏とは文字通り仏に成ることなのです。

そこで今回は、改めて「仏(ほとけ)」とは何かをまとめてみたいと思います。

仏とは、真理に目覚めた人という意味です。すなわち成仏とは、煩悩から脱してこの上ない真理を悟ることを意味しているのです。よって、単に死ぬこと

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変化しながら事物が存在することを空(くう)と言う(838)

変化しながら事物が存在することを空(くう)と言う(838)

「空」は「穴」と「工」から成ります。穴の上部に曲がったドーム状の形(工)を表したのが「空」という字だそうです。古くは、大きな穴の頭上に広がっているスペースを“そら”と呼んだと言います。中身がないから “から”とも呼び、何もない「無」と混同されています。

しかし、音読みでは「くう」なのです。いったい、空【くう】をどのように捉えればいいのでしょうか。

空(くう)は、恒常的・固定的実体が無いことを意

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