【受験ノート】中央大学

 新海誠さんの「君の名は」は、空の景色がきれいです。三葉が暮らす飛騨高山は、高地にある田舎ですから、それは当然かもしれませんが、瀧が生活している東京の空も申し分のない美しい空です。東京は、四谷とか代々木あたりが舞台です。映画を見ていて、これは新海さんが、学生時代に過ごした、多摩地区のきれいな空だと、ずっと感じていました。そもそも、四谷や代々木付近だと、ゆったりした気持ちで、空を見上げると言ったactionを起こすことすら、まあないと言えます。人が沢山いて、ビルが林立していて、空を見上げる余裕もなく、人々は目的地に向かつて、足早に歩いている、それが都心です。

 調布で暮らしていると、さほど田舎って感じはしませんが、中央大のある八王子のあのへンは、もう間違いなく、空がとんでもなくきれいな、空気も澄み切ったThe田舎です。まぎれもなくThe 田舎なのに、名称は中央大学。地方から憧れて、花の都、大東京に上京し、中央大学に入学した学生は
「いったい、どこが中央なんだ?」と、当然、疑念を感じている筈です。明治18年に創立された英吉利法律学校が、中央大学になったのは、明治38年。中央大学の名称、になってから、軽く100年以上は経過しています。今さら、八王子中央大学などと、名称を変更することもできません。

 自然に恵まれ、景色がきれいなThe 田舎の中央大学ですが、アクセスは、そう不便ではないです。法政の多摩キャンパス、多摩美術大、帝京大、拓殖大、創価大、東京家政学院大と云った近隣(近隣と云っても、歩いてすぐとかじゃないですが)の大学と較べると、超便利です。モノレールの駅を降りると、もうしゅっと中央大のキャンパスに直結しています。京王線の多摩動物公園駅から歩いても(モノレールができるまでは、みんなこの駅を利用していました)坂道がきついっちゃ、きついんですが、10分ちょっとでキャンパスに辿り着きます(が、まあキャンパスそのものが広大なので、キャンパス内の移動は、それなりに時間がかかります)。

 中央大に限りませんが、MARCHクラス以上の大学ですと、図書館は、かなり充実していて、過ごし易い空間です。アメリカの有力大学の図書館ですと、ほとんど夜中近くまで、学生がガツガツ勉強しています。毎週、膨大な量の課題が出るので、勉強せざるを得ないんです。アメリカの有力大学の学生は、うつになるくらい勉強します(現実、うつになって、メンタルケアをしながら勉強している学生が、アメリカには沢山います)。私は、もう長老と言ってもいいベテラン教師ですが、大学に進学した教え子が、勉強をしすぎてうつになったと云う話は一度も聞いたことがありません。大学の図書館は、ほど良く勉強をする人たちのオアシスです。本が好きで(ラノベでも構いません)図書館が好きだと云う生徒は、頑張ってMARCH以上の大学に進学して、大学の図書館ライフを満喫して欲しいです。

 中央大と云うと、看板は法学部。これは、揺るぎません。中央大も、満を持して、総合政策学部を開設しましたが(まあ、内実、慶応のSFCの稚拙なパクリですが) MARCHクラスの他の国際系が(立教の異文化コミュニケーション、青山の国際政治経済、法政のグローバル教養、明治の国際日本)華々しく活躍しているのと較べると、今ひとつ、鳴かず飛ばずってとこ、あるっちゃ、あります。法学部が都心の回帰するのは、既定路線として、正式に発表されていますが、総合政策学部を解体して、ICT系(情報通信技術系)、メディア表現系、多言語多文化系などの複数の学部を、新設する計画もあるようです。この新たな新設学部を都心に創るのは、space的に不可能ですが、中央大の今の広いキャンパスですと、いくらでも新設学部をひねり出せる余地はあります。文部科学省が、東京23区では、新たな新設や定員増は認めないと云う方針を打ち出しているので、正直、法学部の移転も、国の方針が変わらない限り、難しくなっています。

 八王子市、町田市、日野市、多摩市、稲城市、府中市、立川市、国分寺市、小金井市など、多摩地区には、市がいっぱいあるわけですが(ちなみに町もあります)調布市、三鷹市、武蔵野市と云った23区と隣接している市も含めて、多摩地区で、生まれ、育って、今後も多摩地区で仕事をして、多摩で一生を過ごす「たまっこ」(こんな言葉があるかどうかは解りませんが)にとって、中央大学は、そこらの国公立大学より(電通大とか、東京外大とか農工大とか)ベストと言える大学ではないかと、私は思っています。自分の元担任クラスでも、一生、多摩で暮らす決意をしているんだったら、中央大がいいよと、言った記憶があります。

 中央大の近辺は、家賃も安く、4万円台で部屋を探せます。一人暮らしをするのはありだし、なるべく早く経験した方が、親のありがたみも解るし、料理や洗濯、掃除など家事全般のスキルも身につきます。早いに越したことはないです。家で親に守られていたら、(本当の意味では)いつまで、立っても、自立することができません。

 中央大は、キャンパスの中に、何もかも、揃(そろ)っています。そこはやはり、一番最初に都心から多摩地区にやって来た、老舗のパイオニア大学って感じがします。中央大の食堂が美味なのは、誰もが知っていると思います。早稲田の学食が、マイナス5つ星だとすると、中央大の食堂は、ガチで星が2つくらいつく感じです。パソコンなどは、情報処理教室のパソコンが使えます。音楽系のサークルのための防音のスタジオもあります。Cスクエアと云う名称の学生会館には、中・小のホールもあるので、そこでライブを開催することもできます。大きな会場を借りることも可能ですが、客が集まらないので、中・小のホールで、充分です。トレーニングルームもあり、シャワ一室もあります。正直、家賃4万円の部屋には、寝に帰るだけで、365 日、充実したキャンパスライフを過ごすことができます。けものフレンズで、一躍、ブレイクしたTama Zooは、指呼の距離にあります。年パスを買って、Tama Zooに入り浸るのもありですが、大学生はやはり、生活の主体はキャンパスだろうって感じです。で、ガチで勉強したい方のためには、例の炎の塔がみなさんを、待っています。炎の塔の住人になって、司法試験や公認会計士と云った難関国家試験に合格すれば、一気に、人生の勝ち組に浮上します。

理工学部は後楽園にキャンパスがあります。ドームのすぐ傍です。帰りが遅くなる日に、ドームでジャニーズのイベントとかがあると、電車に乗れなかったりします。が、理系ですから、オールで研究室で過ごすとか、全然ありです。多摩キャンパスよりも、後楽園キャンパスの女子の方が、お酒落だそうです。最近は、お酒落なリケ女が増えていると云うことだと思いますが、まあ、多摩キャンパスの女子が、ここでお酒落してもねって感じで、手を抜いているとも考えられます。すっぴんで、ジャージ登校でも、全然OK。お酒落に気を遣う必要もなく、勉学に励める環境だと言えます。


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