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納得の仕事(自身の社会人経験)

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納得の仕事 38.問題点の分析

討議の切っ掛けは、なんなんだろう?  企業に於ける討議は、状況報告や伝達のための組織やグループでの会合が多いと感じます。 しかし、気付く問題点をテーマに小集団活動的な討議も重要ではないでしょうか。 そんな時は日々感じる問題点などを持ち寄り、共通する課題について、結論はないまでも問題の原因を探る習慣は、大きな課題にぶち当たった時でも解決のための模索を容易に行える感性を磨くことが出来、効果的だと思えます。  日々感じる「おや?おかしいなぁ?」と思うことに真面目に向き合うことは

納得の仕事 37.私自身のコーディネーション

「こうしたい!」より「これで困っている!」  顧客企業に対し、担当SEとして関係部門との調整は日常的なものだと言えます。 打合せに際し、担当SEが主導的役割りを果たすことは重要であり、担当SEの主導性がプロジェクトの纏まりを齎すだけでなく、開発する情報システムがより顧客に寄与できるようになる重要なポイントだと認識します。  私自身、情報システムの構築においては、    『どの様な情報システムを構築するか?』 と言う考えや検討ではなく、    対象とする業務の現状把握 ⇒ 

納得の仕事 36.“コーディネーション”と“ファシリテーション”

最近では“ファシリテーション”と言う言葉を耳にします  顧客の情報システム構築に対する要件を関係者の納得性を以て取り纏められるかは、結局は担当するSEの技量に係っていることには変わりはありませんでした。 しかし、SEが課題を背負い込んで頭を悩ます段階から、顧客の意見を取り纏めると言う段階へアップグレードしたのかも知れません。  情報システムの要件を整理し、企画することの重要性を顧客が気づき、主体性を持って取り組んでいただける様になったことは大きな成果だったと思えます。

納得の仕事 35.知恵あるSEの展開

メーカー主導の情報システム開発から、顧客主導への展開  マルチ・プレィヤーを余儀なくされ、企業業務のI.T.化に日夜邁進していたSEの中に、自分自身で全てをひっ構えることへの限界を感じる人々がベンターの枠を超えて現れ始めたのが1970年代後半、昭和50年代だったと記憶しています。 その頃は、国産コンピュータメーカーも世界市場の70%以上を占有する「IBM社」に立ち向かうために立ち上がった時期でもありました。 IBM社に対する意識は、コンピュータ・アーキテクチャーだけでなく

納得の仕事 34.マルチプレィヤー

I.T.技術者に要求される多面性 医者、芸者、役者  企業のコンピュータ活用が進む反面、業務機能間、部門間での情報の流れの悪さや思惑の不整合や矛盾が表面化することもしばしばでした。 しかし、情報システム化を進めるためには、業務上の不整合を等閑にすることはできず、担当SEはその調整のための提案や妥協点摸索に奔走する局面も珍しくはありませんでした。  担当SEのそんな姿に、SEの役回りを        医者 + 芸者 + 役者  と評する人まで現れました。  これは職業差別

納得の仕事 33.タイル目地のセメント役

遣ろうとしない企業内部門間調整  情報システムが部門横断的情報処理が求められる様になると、部門間で生じる情報処理上の矛盾を担当するSEが解決策提案をせざるを得なくなってなって行きました。  担当SEは解決策を考えるには、顧客企業の業務実態も十分理解できている訳でもありませんし、解決策を考えてもその策が適切であるかの判断もできません。 そのため、調整案を抱え関連する部門を回りその適応性を調整するしか方法がありませんでした。 その結果、担当SEは顧客企業の部門間メッセンジャー

納得の仕事 32.「システム要件」の複雑化

企業における部門間の「夢の懸け橋」として期待  何時しか、会社における立場も中堅になり、数人のスタッフと共にプロジェクトを担当することが多くなりました。 自分自身も成長したかな?と思えると同時に、顧客における情報システムも成長し、複雑化して行きました。  企業における情報システム化初期の段階では、それまで手作業で行われていた業務の機械化(コンピュータ処理化)が中心であり、単一業務が対象となっていました。 即ち、  ・勤怠管理、給与計算、諸税処置、年末調整、給与台帳  ・製

納得の仕事 31.「要件」って何?

情報システム設計の根拠の変化 業務改善へ  大手企業での情報システムの開発と活用が進む中、それまで手作業で行われていた業務が情報システムとしてコンピュータ処理に置き換わって行きました。  仕入れ、生産、出荷、販売、回収等々の業務で発生する情報を如何に早くコンピュータに投入し、集計や情報間の整合確認など企業活動の成果の把握や業務遂行のミスや行き違いを確認することが主たる目的でした。 それまで管理部門で行われていた諸証憑類の源情報をコンピュータに投入することで種々の管理帳表を

納得の仕事 30. 統計処理の重要化

事務処理分野で新たなコンピュータ利用  MIS(経営情報システム)やOR(活動の数値解析)などの考えを大手企業が中心となって企業活動に取り入れる様になることで、事務処理的思考が中心であったSE業務も徐々に変化して行きました。  顧客自身が、製造や販売についての事務的処理を求めるだけでなく、発生する情報(データ)の活用方法について考え、また担当SEにアドバイスを求め、自社情報システムへの取り入れを望む様になったと感じました。  しかし、数値解析などはそれまで事務処理分野を

納得の仕事 29. 前向きな情報処理

「事後処理時代」から「将来処理時代」への管理の流れ  私が社会人として出発したころの企業におけるコンピュータ利用は、人事分野、経理分野、販売統計、製造統計など企業活動で発生した実績情報処理が中心でした。 コンピュータ利用の目的が、「そろばん」や「電卓」に代わり、大量の情報を一挙に処理し、正確なレポーティングを行うことに目的が置かれていたことに起因すると思います。  コンピュータがデータを集計し、分析し、その結果をレポーティングしました。 しかし、昨今の様なグラフィカルなレ

納得の仕事 28.企業業務を語った時代

企業の業務を見ずして情報システムを開発できるのだろうか?  親爺に企業の業務とは何かを教わりながら、会社では顧客の情報システムの開発に勤しんでいました。 作るプログラムの一本一本が顧客のデータと繋がり、管理資料と繋がっている実感を持てるプログラム開発でした。  プログラム開発作業をする横に顧客が居り、そこに顧客の業務が流れていました。 また、反対側にはそのプログラムが情報を処理するコンピュータの姿が見え、コンピュータと顧客業務、それを繋ぐプログラム。 そんな一体感を感じな

納得の仕事 27.喫茶店ではどうなんだろう?

色々な業種、業態で検証してみたくなりました。  アルミサッシメーカー、市場の百屋さんの仕事を教えて貰い、整理することで、     買う ⇒ 作る ⇒ 運ぶ ⇒ 売る(回収する) という流れで考えることができました。 喫茶店でコーヒーカップに口をつけながら、喫茶店にも当て嵌まるのだろうかと考えていました。 買う 珈琲豆や色々な食材、喫茶に必要な器材を買い求める 作る 店の特長を表現できる珈琲や喫茶メニューを準備する 来店客が心を満たせる「寛ぎ空間」を作り出す 運ぶ 来店客に

納得の仕事 26.「製品」から「商品」へ

市場の八百屋さんの奥で生み出されていたものは?  親爺に連れられ市場の八百屋さんの奥で見た光景は、意識を持って見学したことで非常に新鮮な感じがしました。 しかし、そこで行われていた作業は考えてみれば当然のことでしたが、それを一つの生産活動として捉えることはできていませんでした。  大根や野菜の葉の痛んだ部分をとり、ニンジンの土の汚れを落とし、リンゴの表皮を磨き、買い求める人に食べたい気持ちを持って戴く作業でした。 買う 中央市場(卸売り市場)で野菜や果物を仕入れ、品物を

納得の仕事 25.業種が違えば?

どんな業種でも同じ様に業務を整理できるのだろうか?  担当するアルミサッシメーカーで、親爺が言う仕事の種類は当て嵌めることが出来ましたが、他の業種ではどうなんだろうかと考えてみました。 経験が浅いので他の業種のことは殆ど知らないため、自分の日常生活で知る得る食料品などの「小売り業」について考えてみようと思いました。  小売り業ならば自分自身が日常必要なものを買うということで、表の姿だけは想像できると考えました。 しかし、小売り業というのは自ら製品を生産していないため、