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納得の仕事 31.「要件」って何?

情報システム設計の根拠の変化 業務改善へ

 大手企業での情報システムの開発と活用が進む中、それまで手作業で行われていた業務が情報システムとしてコンピュータ処理に置き換わって行きました。

 仕入れ、生産、出荷、販売、回収等々の業務で発生する情報を如何に早くコンピュータに投入し、集計や情報間の整合確認など企業活動の成果の把握や業務遂行のミスや行き違いを確認することが主たる目的でした。
それまで管理部門で行われていた諸証憑類の源情報をコンピュータに投入することで種々の管理帳表を出力することが出来、情報の集計や活動の整合確認が手早く行われ、業務効率化に大きく貢献したと思います。

 その様な経緯の結果、それまで業務の多忙さ故に気づかなかった業務上の諸課題や諸問題が浮き彫りにされる様になったと感じます。
業務手順上の不整合や無駄などが見える様になると当然のこととして業務の手順や方法を改める動きが加速することとなります。
それまで人間自身が行う業務をコンピュータに置き換えることにシステム設計の中心がありましたが、情報システムの開発に合わせ、業務の不都合な点を同時に改め、「業務改善」と「情報システム化」の合わせ技により、更なる効果を求める様になり、SE業務も更に業務の深い領域に入って行くことが求められる様になったと思います。

 この様なアプローチの必要性から、情報システム開発に於ける「真のシステム要件」とは何かの追及に関係者の眼が向き、種々の手法が編み出されました。
  System Needs Analysis Method システム要件分析技法
は、IBM社を筆頭に国内のベンダー各社が競ってその手法を確立し、自社顧客に適用する様になったと思います。

 本投稿では、私自身が経験し体得した技法について紹介したいと思います。