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「アート」の

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アートやアートプロジェクト、 アートコミュニケーションやらしきもの。 そんなものたちの感想や妄想や。
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2020年9月の記事一覧

私を映し出すもの。

私を映し出すもの。

【Y – generation artists】@銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM
これは「Y世代」と呼ばれる現代アーティストたちをフィーチャーした展覧会で、そこにスクリプカリウ落合安奈さんの新作四点が展示されていた。

落合さんは、1992年生まれ。日本(東洋)と ルーマニア(西洋)という、離れた国の両親をもち、彼女自身は日本という島国の、埼玉で生まれている。

2016年に、東京藝術大

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確固たるしなやかな存在。

確固たるしなやかな存在。

波能かなみさん個展【Girls in the Paper.】(〜9月30日まで)
@ギャラリーそうめい堂

波能さんは武蔵野美術大学油絵学科版画専攻を卒業したあと
2018年に、東京藝術大学大学院美術研究科版画研究室修士課程を修了した
作家さんだ。

初めて作品を拝見したのは
【第66回 東京藝術大学卒業・修了作品展】‬‬の
「ひとであること」と題された展示だった。
階は忘れたが、絵画棟の端の部屋

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未知の、湧き出る本能のような。

未知の、湧き出る本能のような。

宮間夕子 二人展「MONONOKE」より
東京・日本橋のギャラリー MASATAKA CONTEMPORARYで
2020年8月22日から9月11日まで開催されていた
上床加奈さんとの二人展「MONONOKE」から宮間夕子さんの作品。

宮間さんは武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業した作家。
最初にお目にかかったときは、横浜美術大学の助手をされていたように
記憶している。

宮間さんのステート

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それぞれ孤独、という多様性。

それぞれ孤独、という多様性。

干場月花「多様性というかたち。」

RISE GALLERYの特徴ともなっている
「Creativity continues」シリーズ。
毎年、二人の作家が個展、二人展、グループ展と
一年弱にわたって制作を続ける展示だ。
作家にとっては、それなりにハードな制作期間となる。

この「Creativity continues」シリーズに参加した作家の
その後の変化や成長に注目するシリーズとして
「C

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何ものでもない何かを遠くに見る。

何ものでもない何かを遠くに見る。

清水香帆「辿る先」

RISE GALLERY「Creativity continues 2018-2019シリーズ」最後の展示として開催された清水香帆個展『辿る先』を拝見した(会期終了)。

清水さんは、女子美術大学大学院美術研究科博士前期課程美術専攻洋画研究領域修了した画家。「群馬青年ビエンナーレ2015」入選(2015)「シェル美術賞展2016」入選(2016)などの実績がある。

清水さ

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