見出し画像

人間は標本にはできません。〜読書感想〜

こんにちは。ほどほどです。
今回ご紹介する本は、湊かなえさんの『人間標本』です。

なかなかの衝撃でした。
『母性』や『告白』も読みましたが、犯行に及ぶ前の登場人物の心理状況や背景がしっかり書かれているので、ただのサイコパスじゃなくしている。

結構最初の方に
「人間も一番美しいときに標本にできたらいいのにな・・・」
と思ってしまった芸術家。

それを実際に実行し、絵にしているのだが、それが単行本に載っている。
(電子書籍では載ってないので注意)
最初電子書籍で読んだんですが、写真がないことに気づき、あわてて本屋さんで写真だけ立ち読みしちゃいました。

写真を見て思ったのは、

「芸術はわからん・・」

ということでしたね。追求すればするほど訳がわからなくなるんでしょうかね。

この本を読んで感じたのは、
自分の子どもときちんとコミュニケーションをとろう。
ということ。でした。

ほんとにちょっとした言葉のかけ方、ほんの少し言葉が足りなかったせいで防げたこともあったんだと本作では思う。

そして自分が親だから余計感情移入できる部分も。

悲しい部分が多い作品でしたが、最後は割とスッキリした終わり方。
『告白』もそんな終わり方だったかなぁと思い出しました。

こんな人におすすめ
☑人間標本を見てみたいと思っている人
☑サンタフェを知ってる人(一番美しい時期に写真に残したいい例)
☑ホワイダニットのミステリーが好きな人

読書コミュニティ「lectio」でもこの本の読書会がありました。
参加者それぞれの感想が聞けるのも読書会の醍醐味。
聞き専だって構いません。
興味がある人は是非。いろんなジャンルの小説にふれることは自分を高めてくれる近道になります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?