見出し画像

知らなかった!子どもへの「ご褒美」の意外な効果とは?

・子どもへのご褒美は教育上良くない!
・ご褒美をあげると、
 ご褒美が目的になってしまうから良くない!
・モノで釣って行動させるのはちょっと…


子どもへの「ご褒美」について
そんな風に思ってました。

それが…勉強面ではそうではなく、
「インプット」へのご褒美が効果的
ということが科学的に証明されてる!


そんな本を読んで「ご褒美」の考え方が変わりました。

▼こちらの本に書いてあります。

アメとムチのデメリット

子どもにアメとムチは良くない
と思ってました。
というか、もちろん良くはないです。

一時的には子どもを
コントロールできるようになるかもしれませんが、
長期的には良くない。

「自分でできる子に育つほめ方叱り方」
という本にはアメとムチの
デメリットが2つ紹介されてました。

1つ目が…
一度与えると「与え続けなければならない」という点。

罰と褒美の落とし穴は、どちらも与え続けないといけないというところにもあります。 罰を与えたとしても、子どもは同じ行動を繰り返す、あるいはその行動が悪化することがよくあります。行動が悪化すればまた別の罰を与えなければなりません。

2つ目が…
「自己中心的な考え方」になるという点。

たとえば、優しい子になってほしいと思うあまり「優しいね」「えらいね」と、人中心ほめやおざなりほめをすることは、逆効果になるばかりか、ナルシストになってしまう可能性があるのです

じゃあ、やっぱりご褒美は良くないじゃん!
と思ってましたが、

勉強という面では、
そうではないデータが『「学力」の経済学』
という本で紹介されてました。

子どもへの「ご褒美」はアリ?ナシ?

上記の例から、闇雲に「ご褒美」をあげると…
・与え続ける必要がある
・自己中心的な考え方になる

そんな懸念点がありました。

また勉強でも子どもへご褒美をあげると、
勉強が楽しい!
という好奇心がなくなってしまうから良くない、
そんな風にも思えます。

実際にこんなデータがあるようです。
(以下「学力」の経済学より引用)

過去の研究では、献血をする人に対してお金を支払うようにした途端、献血をする人が減ってしまったり、高校生が募金活動を行う際に、「集めた金額に応じて謝金がもらえる」という仕組みを導入したところ、かえって集まった募金額が減ってしまったことを示す実験もあります。
お金という外的インセンティブが持ち込まれた途端、「献血や募金活動を通じて社会に貢献したい」という内的インセンティブが失われてしまったのです。

やっぱりじゃん!

と思いましたが、
勉強では子どもへのご褒美がマイナスにならなかった、
という研究結果があるようです。

心理学の手法を用いて内的インセンティブを計測したところ、ご褒美の対象となった子どもたち(=処置群)と、対象にならなかった子どもたち(=対照群)の内的インセンティブには統計的に有意な差が観察されませんでした。
すなわち、ご褒美が子どもの「一生懸命勉強するのが楽しい」という気持ちを失わせてはいなかったのです。

ご褒美をあげても、あげなくても
インセンティブに有意差はなかった!

これには驚きました。

この実験を実施したのは、
ご褒美が子どもの出席や学力に
どのような因果効果を持つかについて
精力的に研究を行っている、
ハーバード大学のフライヤー教授。

フライヤー教授は、
ジョン・ベイツ・クラーク賞という
数ある経済学賞の中でも最もノーベル賞に近い賞
とされている経済学における最高の賞のひとつ
(Wikipediaより引用)
の受賞者でもあります。

今まで、米国のシカゴ、ダラス、ヒューストン、ニューヨーク、ワシントンDCの5都市で、ご褒美の因果効果を明らかにする実験を行ってきています。ちなみに、この5都市で行われた実験は、実に94億円を使い、約250校、小学2年生から中学3年生までの約3万6千人もの子どもが参加した大規模なものでした。

このようにエビデンスレベルとしても高そう。


ちなみにご褒美は、「インプット」に与えた方が
「勉強のしかた」を学ぶことができ、
学力テストの結果は良くなったとのこと。

「インプット」とは、
本を読む、宿題を終える、
学校にちゃんと出席する、制服を着る
などのことにご褒美を与えるというものです。


つまり、子どもに対して本を読む、
宿題が終わる、ということにご褒美をあげると、
勉強のしかたが学べて、学力テストの結果が良くなる!


さらにご褒美をあげたとしても、
「一生懸命勉強するのが楽しい」
という気持ちを失わせてはいない!


そんなことが研究結果から明らかになっているとのこと。

アメとムチの懸念について

アメとムチで懸念されている、
・与え続ける必要がある
・自己中心的な考え方になる

ということに対して…
「自己中心的な考え方になる」
という部分に関しては「ご褒美」が
どう影響するかなどについて正直わかりません。

ただ、「与え続ける必要がある」については、
本書にもありましたが、
「お金などのご褒美はむしろお金の勉強につながる」
ということで解決できそうです。

フライヤー教授の事後のアンケート調査でも、
ご褒美でお金を得た子どもは無駄遣いするどころか、
より堅実なお金の使い方をしていたことが
明らかになっているようです。

まとめ

・勉強面で子どもへの「ご褒美」はアリ
・特に「インプット」へのご褒美は学力アップに繋がる
・ご褒美をあげても勉強の楽しさを失わせない
・ご褒美を金融教育につなげる


これ以外にも子育てについて科学的根拠に基づいて、
さまざまな紹介があったので
気になる方は是非ご一読ください。

子育て世代にはおすすめの一冊!
Kindle Unlimitedで読めました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?