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記念日
"戦争が終わった日"だと
幼い頃から教えられてきた
後から知ったことだが彼らは
真実を見極めることを放棄した
とても幸せな人々に違いなかった
始まることはあっても
終わることは決してない
戦争の本質とはそういうもの
彼らはただ物語が好きなだけで
物語の中でしか教訓を得られない
終わった体にした上でただ何となく
物語の当事者になった気分を得るだけ
ある者は覚えておかねばと思う
一方ある者は忘れるのが順当だと
人間況や命の本質とはそういうもの
"戦争が終わった日"だと
口にする者も少なくなった
今更個別の事例を云々しても
真実を見極められる訳ではない
幸せは物語の中にはないのだから
記念日でも定めなければ
忘れそうで心配なだけ
悲しみを知る者には
必要性も何もない
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