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共有財産

許したからといって
許された者の罪や責任が
消えて無くなるわけではない

許せないのは
許さなかった間の
自分自身が愛おしくて
他にどうしようもないから

償う意思があるのなら
受けるのに やぶさかでは無い
許すことは決めたのだから
後は然るべき者に委ねるだけ

許さなかった間の私が
誰かの目に触れることは
もう恒久的にないのだろう

何よりも大切な宝物だったけれど
然るべき者の管理下に置かれて
私の手には及ぶことのない
人類の共有財産となった




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