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MBAマーケティングの50冊を1冊にまとめてみた③:スタバが考えるブランド資産とブランド負債の判断軸とは?

読書ノート(98日目)
さて、本日も
こちらの本から紹介です。

本書の大きな章は以下の6つ
①戦略
②ブランドと価格
③サービス・マーケティング
④マーケティング・コミュニケーション
⑤チャネルと販売
⑥市場と顧客

今回はスターバックスの
ブランド作りについて
こちらの本を紹介します。

「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに
 強いブランドでいられるか」ジョン・ムーア

・本書はスタバ社内の口伝の知恵を紹介した本
・著者はスタバで8年間マーケティング・プログラムの
 作成と実行に携わった人物

・1980年~1990年代のスタバの「スペシャリティコーヒー」は
 まさに新しいカテゴリーだった
・スタバは「どこにでもある一杯のコーヒー」を「他にないもの」にした
 スペシャリティコーヒーでコーヒーを楽しむ体験をつくり、
 顧客の心の中にブランド・ロイヤルティを生み出し、
 顧客が離れなくなるようにした

・スタバではブランド・マネジメントは「評判管理」
・強いブランドは、評判が良い人と似ており、誠実で信頼できる。
 この良い評判は、約束したことを常に実行し続けること
 でしかつくられない
・スタバはブランド・マネジメント=評判管理と考えている。
・スタバはブランドも財務のバランスシートと同じく、
 ブランド資産ブランド負債があると考える
・スタバはある活動を行うべきか否かを判断する際、
 その活動がブランド資産か負債かをチェックする
・そのチェック項目は4つ
 ①お客様の知的好奇心を尊重しているか?
 ②お客様との約束を企業として責任をもって果たせるか?
 ③従業員が楽しんで積極的にできるか?
 ④気が利いてオリジナリティがあり、
  心から信頼できるとお客様が受け取るか?

・これらに〇が3つ以上なら、ブランド資産と判断し
 世間の評判・イメージを高める活動のため実施を検討
・もし×が2つ以上なら、ブランド負債と判断し
 世間の評判やイメージを損なう活動として実施はしないと判断

・スタバは「クチコミが最大の広告」として、お客様の体験を
 生み出すことが一番のマーケティングだと考えている
・広告に費やすお金があれば、メニューに個性的なドリンクを増やし、
 店内環境を充実させ、サービスのスピード向上のため従業員を
 増やすことを選ぶ

・顧客体験を重視する企業にとってお客様とのつながりを
 つくり出すチャンスは一度だけ
・お客様には常に完璧な一杯を味わってもらわなくてはいけない
 一度の手違いでお客様は二度と来なくなる。
・以前お客様感謝デーで20%オフを実施した際、記録的売上を達成したが、
 当日は商品供給が追い付かず店内では混乱が生じてしまい、
 完璧な一杯のコーヒーでのお客様満足を届けられなかった

・スタバのマーケティング・プログラム実施の際の6つの暗黙のルール
 ①誠実で信頼できる
  お客様に誠実であり続ければ、施策も誠実なものになる
 ②気分を喚起する
  言葉は場所、心地よさ、訴える内容をイメージさせること
 ③他社について一切触れない
  競合を引き合いに出すと、他社に関心を集めるだけである
 ④従業員のコミットメントを高める
  店舗の従業員がお客様にメッセージを伝えている
 ⑤約束したことは必ず守る
  約束を守ることが、誠実なマーケティングになる
 ⑥消費者のインテリジェンスを尊重する
  スタバはグランデ→L、トール→Mと表示しない。
  あえて不親切にすることで一度注文すれば
  スタバの一員になった気持ちになる

・スタバは「最高になれば、最大になる」と信じ、
 最高のコーヒー企業を目標にしている
・最高ではなく最大になろうとする「成長の病」が、
 企業のミッションを見失うことにつながってしまう

今回はスターバックスの
ブランド・マネジメントについて
ブランド資産とブランド負債を
見分ける判断軸が興味深かったので
紹介をしてみました。

 ①お客様の知的好奇心を尊重しているか?
 ②お客様との約束を企業として責任をもって果たせるか?
 ③従業員が楽しんで積極的にできるか?
 ④気が利いてオリジナリティがあり、
  心から信頼できるとお客様が受け取るか?

判断軸の中で従業員が楽しめるか?
という項目があることが
何ともスタバらしいなと感じました。

ブランドって様々な定義がありますが
この本を読んでいて
ブランド=お客様との約束
と考えると、僕にとってはシンプルで
本質に近いのかなと感じました。

スターバックスでは
「常に最高の一杯のコーヒーをお届けする」
というお客様との約束を守るために
やるべきことと、やらないことを判断する

「最高の一杯」の中には、
従業員のおもてなしやサービスも含んでいる。
だからこそ、ブランド資産か負債の判断軸に
従業員が楽しんで積極的にできるか?
という項目があるのでは??と感じました。

ふと、自社にとっての
「お客様との約束」って何だろう?
今後、社内外で個人ブランド化を目指すに
あたり「約束」とするものは何だろう?
と考えさせられる、そんな本でした。

それではまた明日ー!😉

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