太陽神の巫女-AmaterasuCard-

あらゆる人々が未来について考えることができる環境を提供する。科学、文学、歴史の物語を結…

太陽神の巫女-AmaterasuCard-

あらゆる人々が未来について考えることができる環境を提供する。科学、文学、歴史の物語を結びつけることでそれを実現することを理念に活動しています。小説『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』を発行しています。 現在、オリジナルTRPGを制作中です。

マガジン

  • TRPG制作日記(9月)

    『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGの制作日記です。9月は試作ルールブックの制作を行っていました。まだ、ルールやシナリオは試行錯誤しています。

  • TRPG制作日記(7月と8月)

    『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGの制作日記です。このTRPGがどのような意図で制作されているのか、このTRPGが制作されている背景について興味がある人のために販売しています。

最近の記事

TRPG制作日記(507) 舞台に由来する目的

現在、洋館からの脱出を目指す対話型ゲーム、現代稲生物怪録TRPGを開発しています。 今日は、舞台に由来する目的について考えて行きます。 ゲームとはルールの集まりであり、ルールはプレイヤーがゲームの外側から持ち込むことができるそのゲーム特有のルールというよりは、先入観や常識などの一般ルールと、これから遊ぶゲーム特有の特殊ルールの二つにより構成されています。 一般ルール 日常生活で必要とされてきた常識や習慣 特殊ルール これからプレイするゲーム特有のルール また、ゲーム

    • TRPG制作日記(506) 舞台設定の四つの起点

      現代稲生物怪録TRPGは洋館からの脱出を目指す対話型ゲームです。プレイヤーは推理したり対戦したりしながら、脱出に必要な銀の鍵を探します。 ゲームはアイデアの集まりであり、できるだけ多くの面白いアイデアを発想する必要があります。 ゲーム制作において、私達が舞台アイデアを発想する場合に、起点となるのは直感的には以下の四つになります。 (1)舞台起点 (2)物語起点 (3)人物起点 (4)企画起点 舞台起点というのは、舞台のイメージから舞台設定を考えることです。月を舞

      • TRPG制作日記(505) 劇場型の特殊ルール

        現代稲生物怪録TRPGは洋館からの脱出を目指す対話型ゲームです。プレイヤーは洋館から脱出するために、妖怪が盗んだ銀の鍵を探します。 ゲームで遊ぶプレイヤーは二つのルールを意識しながら遊びます。一般ルールと特殊ルールです。 一般ルールというのは、ゲームとは関係なく日本社会で生きていくために必要なルールの総体です。殺人はいけない、盗みはいけない、他人を道具のように利用することは好ましくないなど、また他者の意見を尊重しなくては成らないなどの常識が一般ルールとなります。 病院を

        • TRPG制作日記(504) 特殊ルールとドラマ

          現代稲生物怪録TRPGはプレイヤーが洋館からの脱出を目指す対話型ゲームです。プレイヤーは妖怪世界に迷い込んだ高校生を演じて、脱出に必要な銀の鍵を探します。 ゲームを制作において、制作者は、ゲームプレイヤーが共有している常識とは異なる特殊ルールを設定することでゲームを制作します。 そして、この舞台に特殊ルールを与えることでドラマが生まれます。 ドラマは舞台と人物に設定された、目的、対立、葛藤、決断により発生します。そして、特殊ルールはドラマを生み出す土台になります。 た

        TRPG制作日記(507) 舞台に由来する目的

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        • TRPG制作日記(9月)
          30本
          ¥300
        • TRPG制作日記(7月と8月)
          38本
          ¥300

        記事

          TRPG制作日記(503) 常識に反した特殊ルールを考える

          現代稲生物怪録TRPGは屋敷からの脱出を目指す対話型ゲームです。プレイヤーは高校生を演じながら、屋敷から脱出するために妖怪が隠している銀の鍵を探します。 ゲームには常識と常識とは異なる特殊ルールが含まれています。特殊ルールには以下の基本事項があります。 空間・対象の限定 時間制限 行動の禁止・強制 ゲームにはどこでも誰でも存在するのではなくて、限定された空間と人物により構成されます。 たとえば、学園ゲームなら空間は学園、人物は教師と生徒に限定されます。 また、時

          TRPG制作日記(503) 常識に反した特殊ルールを考える

          TRPG制作日記(502) 常識と非日常の二つのルール(特殊ルールについて)

          現代稲生物怪録TRPGは洋館からの脱出を目指す対話型ゲームです。プレイヤーはキャラクターを演じながら、脱出に必要な銀の鍵を探します。 現代稲生物怪録TRPGは、現実世界の高校生が、妖怪世界に呼ばれて銀の鍵を探すゲームです。 そのため、私達が暮らしている現実世界と同じ一般ルール、たとえば他者の意見を尊重したり、暴力で他者を従わせたり差別発言を行わないなどのリベラルな価値観が適応されます(リベラルはゲームを成立させる上で必要になる価値観で、逆にゲームこそがリベラルの源泉です。

          TRPG制作日記(502) 常識と非日常の二つのルール(特殊ルールについて)

          TRPG制作日記(501) ゲーム制作における舞台設定において重要な点

          現代稲生物怪録TRPGとはキャラクターを演じて楽しむ対話型ゲームです。プレイヤーはキャラクターシートを読み、キャラクターを演じながら洋館からの脱出を目指します。 ゲームの設定には、人物、世界、舞台の三つの分野があります。 また、個性と魅力のあるゲームには、たいてい舞台設計において以下の三つの要素のどれかがあるものです。 物語性 特殊性 際だった状況 今日は、舞台設定に必要な要素を考えてみます。 第一の物語性とは、登場人物とは関係なく、舞台そのものに訪れる物語です

          TRPG制作日記(501) ゲーム制作における舞台設定において重要な点

          TRPG制作日記(500) ゲーム制作に必要な設定の種類

          現代稲生物怪録TRPGは洋館からの脱出を目的とする対話型ゲームです。プレイヤーは登場人物を演じながら、妖怪が暮らしている洋館から脱出するために銀の鍵を探します。 ゲームを制作するためには、以下の三つの設定が必要になります。 (1)登場人物 (2)物語世界 (3)物語舞台 物語世界とは、ゲームの舞台が存在している世界で、自然法則と社会規範、地理などの集まりになります。 そして、ゲームは、物語世界の一部、すなわち舞台で展開されます。 現代稲生物怪録TRPGでは、

          TRPG制作日記(500) ゲーム制作に必要な設定の種類

          TRPG制作日記(499) ゲーム制作でアイデアを発散させる

          現代稲生物怪録TRPGはキャラクターを演じながら妖怪屋敷からの脱出を目指す対話型ゲームです。プレイヤーは妖怪使いを演じながら、脱出のために銀の鍵を探します。 今日はアイデアをまとめます。 ゲームにおいて、プレイヤー(参加者、選手)は初期状態から攻略状態までを移動します。 サッカーならば、0対0のキックオフから開始、90分後に自分のチームの点数を相手よりも高くすること。 ボクシングならば、試合開始から制限時間内に相手をKOするか、あるいは制限時間終了時に相手よりも高いポ

          TRPG制作日記(499) ゲーム制作でアイデアを発散させる

          TRPG制作日記(498) ゲーム制作のための準備

          現代稲生物怪録TRPGとは、キャラクターを演じながら妖怪屋敷からの脱出を目指す対話型ゲームです。 ゲーム制作を行う前に、一般的には、 目的  どのようなゲームを制作したいか? 仕様  システムとジャンル、予算 スケジュール  完成までの計画 要求  強み、特に重視するべき事 を明確にしておく必要があります。 現代稲生物怪録TRPGにおいては、 ■目的 トレーディングカードゲームの要素を含む、妖怪を召喚しながら問題解決を行う対話型ゲームを制作。 ■仕様 T

          TRPG制作日記(498) ゲーム制作のための準備

          TRPG制作日記(497) TRPGにドラマを与える2

          現代稲生物怪録TRPGはキャラクターを演じて楽しむ対話型ゲームです。プレイヤーは妖怪を召喚できる高校生となり、屋敷からの脱出を目指します。 今日は、前回と同じようにTRPGとドラマを整理します。 シナリオは状況の集まりであり、プレイヤーは状況を選択しながらシナリオ攻略を目指します。 そして、状況に意味を与えるのがドラマです。 目的、対立、葛藤、決断により選択はドラマになります。 状況の選択にドラマを与えるためには、共感だけではなくて反感も必要になります。 プレイヤ

          TRPG制作日記(497) TRPGにドラマを与える2

          TRPG制作日記(496) TRPGにドラマを与える

          現代稲生物怪録TRPGは、妖怪が隠している銀の鍵を見つけて洋館から脱出する対話型ゲームです。プレイヤーはキャラクターを演じながら、どのようかいが鍵を持っているのかを推理します。 今日はドラマを考えて行きます。 シナリオは移動の集まりです。AからB、BからCにキャラクターは状況を移動します。 そして、BからCに行くのか、あるいはDに行くのかでプレイヤーはキャラクターに選択をさせることになります。 B→CorD このときに、Cを選択するのか、あるいはDを選択するのかでど

          TRPG制作日記(496) TRPGにドラマを与える

          TRPG制作日記(495) TRPGに必要な要素

          現在開発中の現代稲生物怪録TRPGは、妖怪を召喚しながら屋敷からの脱出を目指す対話型ゲームです。プレイヤーは登場人物を演じながら脱出のために銀の鍵を探します。 TRPGはゲームマスターがシナリオを読み、シナリオに基づいて進行を行い、プレイヤーがキャラクターを演じる対話型ゲームです。 ゲームマスター シナリオを読む 進行を行う プレイヤー キャラクターシートを読む キャラクターを演じる 多くのゲームと同じように、TRPGはプレイヤー(消費者)の選択が物語の結果に影響を与

          TRPG制作日記(495) TRPGに必要な要素

          TRPG制作日記(494) スリコギ手(第六の妖怪) 

          現代稲生物怪録TRPGは、銀の鍵を隠した妖怪を見つけて、洋館からの脱出を目指す対話型ゲームです。 銀の鍵を持っている可能性があるのは六人、その六人目は最初に現れて主人公達の案内を務めるスリコギ手です。 古典、稲生物怪録においては、スリコギ手は白き物の後に現れる妖怪です。 7月7日七夕、これまで平太郎は巨大な髭腕、大地震、大風、脇差し飛、白き物と立て続けに怪異に逢い、多くの人から妖怪の話を聞かせてくれた人気者になりました。 しかし、平太郎はうんざりしています。 夕立が

          TRPG制作日記(494) スリコギ手(第六の妖怪) 

          TRPG制作日記(493) 白き物(第五の妖怪)

          現代稲生物怪録TRPGは妖怪を召喚しながら事件を解決したり対戦したりする対話型TRPGです。 白き物は洋館にいる6人の主要妖怪の一人です。二日目から会うことができる妖怪で、後半に重要な情報を教えてくれます。 江戸時代に書かれた稲生物怪録においては、脇差し飛に後に登場する妖怪で稲生平太郎が叔父と夜、話をしていると、台所に現れました。 白い一抱えした、ふわふわしたものが漂っていて、台所から座のほうに飛んでいきます。 そして、ドン、と地面に落ちました。 確認すると、それは

          TRPG制作日記(493) 白き物(第五の妖怪)

          TRPG制作日記(492) 脇差し飛(第四の妖怪)

          『現代稲生物怪録TRPG』とは、妖怪を召喚して事件を解決したり対戦したりする対話型ゲームです。プレイヤーは登場人物を一人選び、その登場人物を演じながら妖怪屋敷からの脱出を目指します。 『現代稲生物怪録TRPG』には、主要な妖怪が6体登場します。第四の妖怪は脇差し飛です。 脇差し飛(わきざしとび)は稲生物怪録に登場する妖怪です。 稲生屋敷に現れた妖怪、大地震と大風により、妖怪ができるとは珍しいということで屋敷には多くの人々が集まりました。 そして、役所は危険なので、民衆

          TRPG制作日記(492) 脇差し飛(第四の妖怪)