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TRPG制作日記(504) 特殊ルールとドラマ

現代稲生物怪録TRPGはプレイヤーが洋館からの脱出を目指す対話型ゲームです。プレイヤーは妖怪世界に迷い込んだ高校生を演じて、脱出に必要な銀の鍵を探します。

ある朝、四人の高校生が目を覚ますと洋館の正面広間にいた。広間にはスリコギ手と名乗る着物姿の娘がいて、明日の二十四時までに銀の鍵を手に入れることができなかった場合は全員を妖怪館に永遠に閉じ込められると伝えた。銀の鍵は洋館にいる妖怪が盗んだ可能性が高いようだ。また、銀の鍵を手に入れるために、補佐として妖怪が封じられたカードをそれぞれの高校生に渡していると教えてくれた。確認すると、確かに六枚ずつカードが配られている。さあ、高校生達は無事に銀の鍵を手に入れて妖怪たちの暮らす洋館から脱出することができるのだろうか?

現代稲生物怪録TRPG

ゲームを制作において、制作者は、ゲームプレイヤーが共有している常識とは異なる特殊ルールを設定することでゲームを制作します。

そして、この舞台に特殊ルールを与えることでドラマが生まれます。



ドラマは舞台と人物に設定された、目的、対立、葛藤、決断により発生します。そして、特殊ルールはドラマを生み出す土台になります。

たとえば、ホテルに男性がいるだけではドラマは発生しません。そこにホテルでは声を出してはいけないという特殊ルールを与えます(普通、ホテルでは声を出して良いので声を出してはいけないは特殊ルールです)。

特殊ルールは声を出してはいけないという目的を与えます。そして、たとえばホテルに幽霊が現れたときに、声を出したい、しかしルールでは声を出してはいけないという葛藤が生まれて、ドラマになります。


特殊ルールを与えると、目的が生まれて、その目的を達成するために対立が生まれて葛藤が生まれて、決断を迫られます。これにより、ゲームにはドラマが生まれます。

また、特殊ルールは目的を達成するために守らなければならない条件としてプレイヤーに現れます。


現代稲生物怪録TRPGでは、洋館からの脱出が目的ですが、脱出のためには銀の鍵を見つけなくてはならず、銀の鍵を見つけるために鍵を盗んだ犯人を推理する必要があります。

また、時間制限もあります。


多くの特殊ルールにより、ドラマが生まれて、ゲームになります。


今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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