レザーバーニングを始めるまで
これまでずっと風景画を描いたり、二科展のための大作を描いたり、いわゆる「絵画」と呼ばれるものをやってきました。
地元にある子供から大人が通えるアートスクールに小学校から通っていた僕としては、絵を描くことが生活の一部となっていて、その流れで絵を描いてきました。
特段大きな目標を立てるでもなく…というところが昨今の行き詰まりの原因でもあるのですが。
目標と筋道を立てることが大切ですが、それに気づいたのは30を越えてからでした。
タイトルにもあるレザーバーニングやウッドバーニングという技法は、正式にはpyrography、パイログラフィといいまして、電熱ペン(絵を描く用ハンダゴテみたいな)を用いて焦がしながら絵を描くというものです。
アート作品の中でもわりと評判がよかったシリーズが、木球にウッドバーニングで360度見られる絵を描くというものでした。
球体素描と銘打って5年ほど続けてきました。僕は登山もするし、山の絵を描くことができるので、自然との共存をテーマに、6センチほどの球体の中に動物を描き山など風景に混ざり合うように描くという、シンプルながら遊び心があって楽しい作品になっております。
我ながらおもしろいのではないかと今後のことも含め楽しんでいました。
実際、たくさん吊るしたりすると惑星のようになり、おもしろい感じにもなったのですが…
東京銀座の、Reijinshaギャラリーにて
東京銀座のアートポイントギャラリーにて
東京銀座のReijinshaギャラリーにて
ずっと見てられるのでファンになってご注文してくださる方たちもみえましたが、何年立てど評判は悪くない止まりでなかなか思うような展開にはならず泣かず飛ばず。。
その理由としては説明がないと一目見ただけでは分からない、分かりにくさがあり、そのせいでコンセプトのわりにインパクトが薄くなってしまったことがあると思いました。
説明しないと伝わらないとは、難しいとこです…
過去にある知人からその技術で革財布に絵を描いてみたらどうかと提案してもらいました。その方がシンプルでインパクトがあると。何に描くかということは大事だと。
球体素描は捨てきれなかったが、もはや行き止まりと分かった頃、自分の作風にこだわる意味もないと路線変更を決めました。
友人から、初めてのご注文。自分の財布に絵付けして!とのことでした。
それが2020年6月頃のこと。実際の革財布にペットや有名人、車、バイクなど様々な練習を重ね、2021年4月には本格的に革製品デザイン専門店、またの名をレザーバーニング専門店としてショップを立ち上げるに至りました。
たいへいクラフト
僕は革財布から作るわけではなく、あくまで画家として絵を描くことに重きを置き、革財布は仕入れています。
仕入れや宣伝による悩みは増えてしまい、農業をする時間、アートをする時間、レザーバーニングをする時間と、3足の草鞋状態ですが、成功を目指して今夜も描いておりました。
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