「書く」が、過去の自分を古くする。


なんでだろう、と考えていた。

体感的にはあっという間の一年だったはずなのに、
なぜか今年の春がはるか遠い過去のことのように感じる。

この二律背反の原因を突き詰めると、
それは間違いなく、今年3月からはじめたnoteが関係している。

約10ヶ月間でnoteに投稿したのは、
短編小説90本、エッセイ47本。
当初の自分では想像もできなかった量を書いた。
自信の無さを量で埋めた。

思えば、小説やエッセイという形で
心の中にある漠然とした何かを言語化することは、
「自分とは何なのか? 」という問いに答え続けることだった。

いま、3月の頃の自分がとてつもなく古い自分に思える。

何も書いていなかった頃は、
一年前の自分をそんなに古く感じなかった。

たぶん、ぼくは新しくなったのだと思う。
書くことで、読むことで、読まれることで。
それは「成長」という簡単な言葉で説明できるものではない。


今あらためて思う。

「書く」がもたらす力は、はかり知れない。

これは、頭で理解することではなく、
実際に心と体でリアルに感じた方が良いのだと思う。
「まだまだ足りない。もっともっと書こう」という
“続けるエネルギー”をもたらしてくれるから。

実際、ぼく自身、この約10ヶ月間でそのパワーと効果を実感した。


ぼくは、コピーライターだ。
「書く」ことで、ごはんを食べている。

これまでこの職業名に忠実に、
短く研ぎ澄まされたフレーズばかり追いかけていた。
長い文章を書くことの有用性、肝心の「自分とは何か」を
ほったらかしにしていた。
ああ、もっと早く書き始めればよかった。
そう思った。

「書く」がもたらす効果は、本当にはかりしれない。

新しい自分にしてくれる。
心を常に若く維持してくれる。
散らかった心を整理してくれる。
迷いを減らしてくれる。
時間の速度を遅くしてくれる。
そして、何より、誰かとつなげてくれる。


noteをはじめてよかった。
あなたとつながれてよかった。

みなさん、書くことで、
2019年の自分を、どんどん古くしましょう。
どんどん新しい自分になりましょう。

2020年もよろしくお願いします。


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