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うれしい味のするキュウリ。(601文字)


緊急事態宣言が開け、ひさしぶりのヨガレッスン。
レッスン前の腹ごしらえにきゅうりをポリポリ。
お気に入りは味噌とオリーブオイルをまぜたディップと梅びしお。


「あ~おいしい!」
近くの直売所でかった採れたてきゅうり。
たくましくてあたたかで太陽の味がする。
「農家さんありがとう~」
たわわに実る夏野菜畑を横目に教室へ向かう。



その日初参加のかたの中に偶然農家の女性がいた。
お話しをきくと、長年の農作業で肩や背中が曲がってしまったとのこと。
これ以上悪化しないように、なるべくよくなるようにと願いながらのレッスン。



帰り際、女性が声をかけてくださった。
「沢山野菜があるから、帰りに家に寄っていって。荷物になっちゃうけど」

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いただいた、紙袋一杯の夏野菜。
いの一番にいただいたのは、やっぱりきゅうり。
みずみずしくて、さっパリと美味しくて。


存在感が薄く、きがつくとしんなりしてしまいがちなきゅうり。
トマトのように、売り場に目立つコーナーを用意されることもなく、だいたいどさっとまとめウリ。
だけど薬膳的には利尿作用で余分な体の湿気もとってくれ、ほてりを冷ましてくれる。
ポリポリの噛み応えも、ハンディなのもいい。
栄養がない、青臭いなんて、水臭いこと言わないで。
じゃがいも、玉ねぎほどはいかなくてもいつも身近にあるじゃない。



久しぶりにヨガクラスをできた喜びや、その女性との出会いも相まって、その日のきゅうりはいつも以上にうれしい味がした。

いただいたご厚意は、今後の執筆の原動力にさせていただきます。 これからも楽しんでいただける記事を執筆できるよう 精進していきます。 今後とも応援宜しくお願い申し上げます。