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小学生息子と大阪西成区・釜ヶ崎の炊き出しへ。(936文字)



今年の夏、息子と大阪西成区・釜ヶ崎へ行き、炊き出しに参加した。
釜ヶ崎は私が学生時代、時々夜回りで通っていた場所。


今回の久しぶりの日本滞在を機に再訪。
以来、何度か教会さんのお手伝いにいかせてもらっている。


上海の学校での夏休みは2週間ほどだったため、息子にとって初めて体験する長い長い夏休み。
何をしようかと息子に相談してみると、


前お母さんが行った「おにぎり配るところ」にいってみたい、


とのこと。
牧師さんに話してみると、大喜び。
万々歳で受け入れてくださった。

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各教会からやってきた年配女性たちはひたすら優しく、自分の孫かのように接してくれる。
息子も安心しておにぎりづくり。
熱さに慌てながら、ボールほどの大きな米のかたまりを手に取る。
小さな手の横から、ぽろぽろと粒がこぼれる。


女性たちは賑やかに、手と口を同時に動かしながらホイホイッ。
どんどんと米の塊を美味しそうなおにぎりにしあげていく。何百のおにぎりを握り終わり、海苔を巻き、ラップにくるむ。
次は、一つづつ手渡しをしていく段。


のはずが、今回は残念ながらできなかった。
息子はおにぎりづくり後半で、フッと倒れてしまったから。

疲れと緊張からか、貧血か、横になっているとじきに回復。
その間もいろんな人が入れ代わり立ち代わり息子の様子を見に来ては、声をかけてくれた。
その優しさがとてつもなく身に染みた。


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野宿者支援への意見はさまざまあるだろう。
けれど、支援している人たちはきっと正しいかどうかでなんて動いていない。



きっと何の活動でもそうだろう。
そこに関わらせてもらうことでしか見えない景色がある。
そこで体験しなくては感じられないことがある。


その町の様子、
そこにで見る人、
巡回する警察官
そこで食堂を営む人
炊き出しをする人
路上生活する人
日雇い労働でその日のお金を稼ぐ人
現、元反社会的な人



そこには学校と家の間の往復では知りえない世界がある。
息子にも記憶にのこる日になったことだろう。


今日どうだった?

思ったより怖くなかった。


親の特権っていろいろある。例えば、

*成長を間近で見られること
*子ども時代を追体験できること
*一緒に遊べること


そして「初めて」を一緒に体験できること。
子どもが感じたことを知ること、
お互いの意見を話し合えることもまた嬉しい。



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