【成果の出る組織づくり③】二律背反でなく二律を統合する
成果を出すということ
をテーマに、
これまで、マネジメントでの気づきを毎年まとめて発信してきた。
1.これまでのまとめ
今回は第3弾です。
今回はありたい姿と戦略の先にある、推進面についてアウトプットします。
2.ビジネスはプロ集団でなければならない
人から好かれる、嫌われる
というのは、ビジネスにおいて重要ではないと思う。
なぜなら我々は、サークル活動ではないから。
好き嫌い、という軸でビジネスは不要です。
我々の提供する価値は何か
そのために何ができるのか
いつまでに、何をやるのか
そのスタンスが重要であり、
また、誰に反対されようがこれは譲れない!
というロジックと思想を持てるか持てないか。
私もまさにこれと向き合っています。
あの人から嫌われないように
とか、上手く物事を進めないとな、とか
それは幸せボケだと思います。
という私も、人のことを気にしたり、事前に根回しして火事を起こさないようにしたりと、幸せボケの渦中に長らくいました。
人として、嫌われたくないし好かれたいし。
そんな考えはみんな持ってるはずです。
けど、我々はお金を稼ぐんです。
お金を稼ぐということは、
価値を提供するということです。
価値の対象は顧客であることが一般的です。
そこにベクトルがあってなんぼ、だと思うわけです。
みんながそこに向かって仕事を頑張れば衝突もするはず。ビジネスにおいて上手くいかないことは当たり前のことではないか、と振り返って思います。
ビジネスはプロフェッショナルであれ。
プロフェッショナルは好き嫌いではなく顧客の課題設定や課題解決のために考え、動く。
そのプロセスにおいて、好きや嫌い、という感情は関係ない、です。
価値とは何か?
我々には何が提供できるのか?
その思考を仲間と共に巡る。
この環境をいかに作れるのか。
これが、マネジメントの本質だと考えます。
3.マネジメントとは何か
マネジメントとは
①旗を立てて(ありたい姿)
②現状を見立て課題設定をして(課題設定)
③人の強みと弱みを把握した後
④適切にアサインをしながら
⑤最大の成果を出す
⑥スタックしたらチューニングする
という環境整備を行い、
プロセスの中で、関わるメンバーのwillを探すことに向き合い、何かを言語化すること。それが自走につながります。
それを人マネ、と呼ばれています。
一方コトマネ、が何かというと
成果を出すための変数を見立てるということ。
営業の数、顧客の数
など、これはルート営業の場合は定数です。
しかし、シナリオ設計や在庫の数などは、
これは変えられる要素。
これが変数です。
この変数の見立てがとても重要で、
何を変数とするのか、
この可変の要素で成果は最大化します。
成果の出る組織をつくるためには、数字と向き合う必要があります。
この変数を見立てられるかを都度都度考えるのです。
ローデータを見つつ、数字の変化(経年比較、相対比較など)を見てのキモどころを察知したり、
営業組織であれば、財務がどうなのか、など。
すべては数字が物語っている。
その数字をいかに改善できるか。
もしくはさらに良くできるか。
マネジメントとは、
そこと向き合うことが本職なんだと思います。
この時、マネジャーの度量が試されます。
例えば、話しにくい先輩が未達であったとき、ドライにその要因が何か?を聞けるかどうか。
人は感情でメンタルブロックが起こるわけです。これら、機会損失に他ならず、まったく不毛です。
そして不要です。
その要因を把握して次に活かせばいい。
そうならないために、事前に見立てる。
至ってシンプルなんだなと3年で気づきました。
4.人の感情の難しさ
ここから人間の持つ感情という壁が現れます。
人はロボットではないので、合理では動きません。
正しい正論を言われたところで「でも、だって」という言い訳が出てくる。
プロセスを見て欲しい、という承認欲求が現れたりもします。
さらには何が問題なのか?を追求してもそれを言いたくない、というプライドと向き合ったりする必要があります。
それをめんどくさいな、と解釈するわけです。
めんどくさい、という由来はこのような感情やプライドと向き合った時に出てくるのではないか。
しかし優れたマネジメントとは、
その深層心理をよく理解し、それを楽しみながら向き合うことだと思います。
スタックしているときは、ロボットのように、これこれが問題だがら、成果が出ません、と顕在化はまずしないでしょう。
それを探さないといけない。
お医者さんと健康診断みたいですね。
リソースの1つである社内メンバーがこのような状況になったとき、めんどくさ!と放置するのか。そのとき心にグッと寄り添ってあげるのか。ここで信頼関係ができるのか、できないのか分岐となります。
さらには、言い方の壁もあります。
「なんでやらないの?」と問うのか、
「できない理由、一緒に考えよう」と寄り添うのか、でも変わってきます。
よく「言い方が問題だ」と言います。
けど言い方って人それぞれであり、感じ方もそれぞれなんですよね。
だからこそ、その人にとって前向きに捉えられる言葉遣いや感情の込め方、を意識しながら話せるとベターです。
ただ、これはプラスαのマネジメントであり、これが目的になると疲弊するので言い方は二の次でいいと考えています。
いかに寄り添えるか
それが、コトを推進する上での人マネのキモどころ、です。
5.二律背反ではなく、二律統合(まとめ)
まとめです。
マネジメントは、背反している二律を統合することだと私は言語化します。
たとえば、
環境整備と営業推進
営業数字と営業のコンディション
結果とプロセス
成果とメンバーの成長
短期的な成果と中直的な成果
社内軸と社外軸
などなど
複眼で見ていると、あれも正解だけどこれも正解。時間という制約がある中で、Aをしないといけないけど、Bをやらないと成果も出ない、、
のような状況をいかに乗り越えられるか。
これがマネジメント、だと思います。
二律背反ではなく、二律の統合。
違う言い方をすると、俯瞰したのちにたくさんの「一律」を出したのちちやりくりをする。
俯瞰してなかったら、筋が悪かったりする。
だから構造整理って大事なんですよね。
そして、変数を見立ててこれとこれ!と決めたら、熱中をする。脇目も降らずに正解にする努力をする。ここは嫌われがちな気合い根性です。
ここまで、ほんとにしっかりやったあとは気合いなんだと思います。(見立ての段階での気合いはNG)
一緒にできないことが多いから、優先順位がある。緊急と重要のマトリクスなど。
これはまさに、意思決定の連続です。
意思決定時代で、成果は変わります。
ふと、気づきました。
毎年言語化して思ったのは、3Cでまとめまれるということ。
3Cというフレームワークのすごさ。
自社→ありたい姿やリソース配分
マーケット→どこで戦うのか
競合→どこで勝つのか
自社よりのアウトプットが多くなりましたが、
成果を出すために3Cでまとめまれます(奥深い)
あえて言語化すると
・ありたい姿を紡ぐ
→top-downやbottom-up
・どこで戦うのかを見立てる
・どう戦うのかのリソースを見立てる
→課題設定や提供価値の言語化
・変数を見立てて、ドライな意思決定をする
→何が成果を出す変数なのか
・二律の統合する勇気を持つ
→短期も長期も両方成果出すという判断
※それをやめる意思決定も一方ではある
・めんどくさいに向き合う胆力
→人の感情の本質を知る
以上達成し続け、エンゲージメントの高い組織を作ってきたプロセス(3年間)のまとめでした。
リーダーシップの旅をこれからも楽しみます。