低地に高山植物が咲き誇る北限の島 礼文島に行ってきた 利尻・礼文旅行記#1
今回は,日本最北端の地がある稚内市の西に浮かぶ,利尻島と礼文島へ行ってきたので,その旅行記をお届けする。
稚内
利尻・礼文へ行くにあたって,まずは日本最北端の街,稚内へと向かった。
Flight
稚内までは,夏季は2往復ある,羽田発の直行便で向かう。
宗谷岬
稚内に到着したら,昼ごはんの後に早速,日本最北端の地である宗谷岬へと向かった。宗谷岬への訪問はこれで3回目であるが,稚内に来たら宗谷岬への訪問は外せない。
宗谷岬からは海沿いを戻るのではなく,宗谷岬の南に位置する丘,宗谷丘陵を進んでゆく。木々が少なく草原が広がり,風車も立ち並ぶ光景は,この地の風の強さを物語っている。
サロベツ原野
宗谷岬からは,稚内の南東に広がるサロベツ原野へ向かった。サロベツ原野は利尻島や礼文島と一緒に利尻礼文サロベツ国立公園に指定されており,潟湖から形成された高層湿原が広がっている。サロベツ原野には幌延ビジターセンターとサロベツ湿原センターという施設があり,付近に整備された遊歩道からは独特の植生が広がる湿原を見ながらのハイキングが楽しめる。
礼文
Cruise
稚内に到着した翌朝には朝イチのフェリーに乗り,礼文島へと向かった。
最北の岬
礼文島は,海抜0 m地点から高山植物が生える不思議な植生を見られる島であり,島北部に複数ある岬からは,礼文の花と美しい海のコンビネーションを楽しむことができる。
その中でも最初に立ち寄ったのが,澄海岬(すかいみさき)である。英語のskyを意識しているとしか思えないこの岬からは,透明度の高い海のまわりに高山植物が咲き誇る光景を見ることができる。
さらに北に進むとゴロタ岬がある。こちらは標高180 m地点にあり,植生を楽しみながらの往復1.5 km, 高低差130 mの軽いハイキングののちにたどり着くことができる。
ゴロタ岬からさらに北へ進んだ,礼文島の最北端が,スコトン岬である。こちらは小さな公園のように整備されており,気軽に礼文島最北端からの景観を楽しめる。
礼文島の北部は西と東でそれぞれ岬が突き出ており,東側にある金田ノ岬は,野生のアザラシが見られることで有名である。
スコトン岬から濃霧の中,東側に向けて車を進めると,これまでの濃霧が嘘のように綺麗に晴れて,晴天下の金田ノ岬に辿り着いた。島の中でもこんなに天気に違いがあるのかと驚かされる。
金田ノ岬のそばには供用停止中の礼文空港がある。定期旅客便が再開して,もっと気軽に礼文に行けるようになったら嬉しいが,採算面からして厳しいのが現状なのだろうか。
希少な植物の群生地
植生の楽しめる島である礼文には,希少な植物の群生地がいくつかある。そのうち,北西に位置するレブンアツモリソウの群生地は,今年度の一般開放が終了していたため,北東部の久種湖にある,ミズバショウ群生地を訪れた。
礼文の奇岩
礼文島北部の自然を堪能していると気付けばお昼時であり,こんどは礼文島南部へ向かった。
まずは香深にあるさざ波という食堂で昼食を摂る。大粒のたこがゴロゴロ入ったたこカレーを注文したが,友人の頼んだ岩のりラーメンの写真だけ撮って,自分のたこカレーの写真を撮り忘れてしまった。なんでやねん。
昼食ののちは,マグマが冷え固まってできた,桃のような形をした奇岩である桃岩が見れる(筈の)桃岩展望台へと向かった。
礼文島南部も濃い霧に包まれており,展望台から見えるのは一面に広がる真っ白な霧のみであった。この日の予報は晴れだったが,実際に晴れていたのは島の北東部だけであった。島の中でもこんなにも天候に差があるなんて驚きである。
仕方がないので濃霧に包まれた桃岩展望台を降り,桃岩の麓にある桃台猫台展望台へと向かった。上から桃岩が見えなくても,下からなら見えるだろうと期待したものの,実際にはこちらからも桃岩の姿は見ることができず,もうお手上げである。
桃岩の少し北の海岸には地蔵岩という奇岩がある。こちらは香深郵便局の風景印にもなっている,礼文島のランドマークである。
そんなランドマークのあるこの海岸はメノウ浜と呼ばれており,海辺に瑪瑙が落ちているらしい。見つかればラッキーぐらいに思って探してみると,意外にもたくさんの瑪瑙が見つかった。
瑪瑙探しに夢中になっていると気付けば出港の時間も近づいており,香深港に戻って今度は利尻島行きのフェリーに乗り込んだ。この先利尻での旅行記は,また次回,お届けする。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?