「だから好き」と「だけど好き」
今回は、会社で働く方にも、保護者の方にも、ぜひ読んでいただきたい内容です。
学校でのことをメインに話を展開していきますが、会社や家庭に置き換えてイメージしながら読んでいただければ幸いです。
内容は、相手を大切に思う気持ちについてです。
※今回使う「好き」という言葉は相手を大切に思うという気持ちを表しています。恋愛感情の好きとは違いますので、ご留意してお読みください。
私たち、教員も人間なので、相手のことを大切に思う気持ちがあります。
私の場合ですと、恐れ多いことではありますが、子どもたちのことは、家族のように思って接しています。
さて、普段、私達は、主に相手の行動や言動をもとにコミュニケーションをとっていますが、皆さんはどういった意識で相手と接しているでしょうか?
私は子どもたちを家族のように思っているとお話しましたが、接する際に1つ、とても大切にして、意識していることがあります。
それは、相手の短所などの良くないなぁと感じることを受け入れる気持ちです。
長所を探して褒めるとか認める気持ちではなく、相手の短所などを受け入れる気持ちを一番に大切にしています。
誤解のないように書きておきたいのですが、当然、常に子どもたちの長所や素敵な行いはクローズアップしていきますし、伸ばそうと試みたり、仕掛けたりしていますが、一番の意識はそこではありません。
では、なぜ良くないと感じることを受け入れることを一番に意識しているかについて書いていきたいと思います。
①良くない点を受け入れることを意識する理由
私が良くないと思われる点を意識する理由は、とてもシンプルです。
それは、良くない点を受け入れてもらうと居心地が良いのではないかと思うからです。
だれしも、苦手なことはあると思います。
苦手なこともクラスで、受け入れてもらえると子どもが感じたら、その場は、温かく感じられるではないかと思います。
これが、たった一つの私が意識する理由です。
②良くない点を受け入れるメリット
苦手なことも受け入れてもらえるということは、自分の素が出しやすくなるという事でもあると思います。
半日近く過ごす場で、自分が変に飾りすぎないで過ごせるということは、とても素敵なことかなと思います。
素が出せるから、気を許し合える仲間もできるのではないかと思うのです。
こちらからあれこれと言わずとも、ある程度、素が出せる状況になっていれば、自然と気が許し合える仲間になっていくのではないかと私は思っています。
登校すると必ず顔を合わせる相手である先生が、苦手な点を受け入れる姿勢をもち、それを子どもたちに行動で示していくことで、クラスの中にも同様の姿勢が浸透していくと思います。
子どもが安心して、気兼ねなく過ごし、成長していくためにも、温かい雰囲気は不可欠だと私は考えています。
苦手な点を受け入れる最大のメリットは、子どもの素がだしやすくなることで、クラスの居心地の良さが生まれることだと思います。
また、こうした経験や力を身に付けることは、今後の生活にも大きな良い影響があるのではないかと考えています。
③「だから好き」と「だけど好き」
最後に、タイトルに書いたことに触れて終わりたいと思います。
「だから好き」というのは、主に相手の素敵な所に目を向けて接するイメージです。
~だから、良いな。とか~がだから友達でいたいなといった感じです。
サッカーが上手いから、友達でいたいな
あの子は、勉強ができるから素敵だな
といった具合に相手をみるのは、決して悪いことではなく、むしろ長所をみていて、素敵だとも思います。
しかし、人は、素敵な所だけでなく、苦手なことや良くないところだってたくさんあるものです。
ですので、個人的には、よく顔を合わせて、沢山接する機会のある人のことは、だから好きにとどまらず、だけど好きと考えられるようにあってほしいと考えています。
「だけど好き」とは、苦手なことや良くないと感じる所もあるけど、好きというイメージです。
素敵な所に目を向けるだけでなく、苦手なことも受け入れるような感じです。
「だけど好き」では、
忘れっぽくてたまに困るんだけど、そんなところも悪くないよね。
マイナスなことよく言ってるけど、まぁそんなことだってあるよね。
といった具合に、受け入れるような接し方をするようになります。
すると、①や②で書いたようなことに繋がる接し方ができるのではないかと思っています。
身近な人やたくさん接する人のことは、ついついマイナスな面ばかりに気がいってしまうこともあるかと思います。
その点をおおらかに受け入れられるような接し方を意識すると、関係が随分変わるのではないでしょうか。
なかなか難しいことですが、せっかく沢山の時間を共有するのです。
素敵な関係を築けるに越したことはありません。
「少しでも受け入れてみようかな」という小さな意識が、関係を変える第一歩になると思います。
ぜひ、「だけど好きとだから好き」をちょっと意識して、コミュニケーションをとるようにしてみてください。
今回もお読みいただきありがとうございました。
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