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だから僕たちは、組織を変えていける 著者:斎藤徹 を読んで

組織論の集大成のような著書だった。多くの気づきがあり、何度も読み返すことになるんだろうなと感じた。ただ情報量が多いので、知りたい項目を深堀するのがいいなと感じた。

個人的には3つに整理した。

1.場(環境)を作る
2.場にいるメンバーの思考を変える
3、メンバーの行動の質を変える

全てに共通して組織の長であるリーダーがどう変わるべきか?
ということも書かれている。

序章として、外部環境の変化が書かれている。
人生100年時代、パラダイムシフトが起き、
ライフシフト(ひとつの組織に所属することを前提とした社会から、多様な生き方を選択できる社会への変革)が進んでいる。

そのため、生涯にわたって変身し続ける覚悟が必要であり、
古いパラダイムを引きずる企業には厳しい未来が待ち受けている。

そして、組織にはデジタルシフト、ソーシャルシフト、ライフシフトの3つのパラダイムが起きており、学習し、共感し、自走する組織が必要。

その組織をまとめるリーダーは、サーバント・リーダー(信頼関係を築き、部下の自主性を尊重する)。

●場作りで大事なことは心理的安全性。

●そのためにリーダーが意識するのはホールネス(ありのままの自分をさらけだすこと)。

→自分を振り返ると、メンバーと飲みに行ったときは、全てをさらけ出して、(時には迷惑をかけることもある)弱いリーダーの一面を見せることも 大事だったんだなと感じた(後付けだが。。)
やはり完璧なリーダーはしんどい。

●相互理解。
ナラティブ(一人ひとり頭の中にあるストーリーや思考の枠組み)を積極的に理解する。

→ん~ここは弱いかな。もっと理解しようとする姿勢が必要だと自省。

●北極星がある組織が強い。
パーパス、ミッション、ビジョン、バリュー。外発的動機付けではなく、 内発的動機付けをメンバーに持たせることが大事。

お金は一時的な動機付けにしかならない。

心理学者のエドワード・デジの研究結果が紹介されている。

これは目鱗だった。報酬があるときは頑張るが、報酬がない時は意欲が失われるというもの。(安易な賞罰は意欲を失わせる)
そして、報酬はそれとなくわからないぐらい目立たせず与えるほどよいというもの。

→これは、健康経営の取り組みで言えるなと感じたのは、一次予防のため 歩け歩け、歩いたら報酬と多くの健康保険組合が行うウォーキングなどの 施策はだから参加率が低い、失敗するんだなと合点。
 
例えば少しずつ、1日5,000歩で50円分とか小さな目標、少ない報酬から始めて継続していくことが重要なんだと感じた。(組織論からは話がずれるが)

●失敗するときは2つ。
 ・組織の罠(組織の原則が適用されるほど、個人の成長を阻む)
 ・責任感の罠(成果のプレッシャーが強いほど、管理が強まる)

例えばこれは他部署の管轄だから、改善できません。とか。
既存のしがらみにはめようとすると自律性は損なわれる。
そしてやる気がなくなるという悪循環。

もう一つ、予算の圧が強ければ強いほど、メンバーに対して、行動を
管理しようとする。

結果、自律性のない組織が出来上がる。

1.場(環境)を作り、
2.場にいるメンバーの思考を変え、
3、メンバーの行動の質を変える

自律的な組織をどのように作るか?
多くのヒントがある著書だった!!

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