越前敏弥 Toshiya Echizen(オフィス翻訳百景)

文芸翻訳者。読書会トラベラー。訳書『オリンピア』『ロンドン・アイの謎』『Yの悲劇』『オ…

越前敏弥 Toshiya Echizen(オフィス翻訳百景)

文芸翻訳者。読書会トラベラー。訳書『オリンピア』『ロンドン・アイの謎』『Yの悲劇』『オリジン』『解錠師』など。著書『翻訳百景』『文芸翻訳教室』『日本人なら必ず誤訳する英文』など。仕事のご依頼はoffice.hyakkei@gmail.comへ。twitter @t_echizen

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最近の記事

INFORMATION 2024-04-06

 オフィス翻訳百景のオンライン文芸翻訳実践講座(2024年4月期)、オンライン入門講座「文芸翻訳のツボ」(2024年前期)は、どちらもまもなく受付締切となります。受講を希望なさる方はお早めにお申しこみください。  前者は月に1回のレギュラー講座、後者は添削指導+録画受講の1回きりの基礎講座です。両方同時に受講することもできます。 ―――――――――― 4月28日(日)の午前10時から、西宮市の門戸寄席というところで『老人と海』(ヘミングウェイ、角川文庫)の読書会を開催します

    • INFORMATION 2024-03-24

       第12回翻訳ミステリー読者賞の結果が発表されました。受賞したのは以下の2作品です。  M・W・クレイヴン『グレイラットの殺人』(東野さやか訳 ハヤカワ・ミステリ文庫)  マーティン・エドワーズ『処刑台広場の女』(加賀山卓朗訳 ハヤカワ・ミステリ文庫)  関係者のみなさん、おめでとうございます。投票結果の詳細は、全国翻訳ミステリー読書会のサイトにある記事で読めます(全結果のファイルをダウンロードできます)。  この結果の宣材(フライヤーやパネル用データなど)を全国翻訳ミ

      • INFORMATION 2024-03-12

         4月12日(金)の夜に代官山蔦屋書店で服部京子さんといっしょにトークイベントをおこないます。東京創元社が今年で創立70周年を迎えるということで、初訳書がともに同社から刊行されたふたりで対談する運びになったしだいです。  当日はそれぞれのこれまでの訳書の話のほか、「好きな東京創元社の本」「東京創元社とわたし」といったテーマで話が進むと思います。また、服部さんとは同じ田村義進門下ということもあって、ふだんのトークイベントではあまりしない話も披露することになるでしょう。  東京創

        • 「オンライン文芸翻訳実践講座」第5期スタート

           2024年4月から、オフィス翻訳百景が主催する「オンライン文芸翻訳実践講座 第5期」を開催します。進め方は第4期までと同じで、もちろん今期からはじめて参加することもできます。Peatix でのお申しこみの際にメールアドレスと氏名を記入してもらうことになります。  第5期の要領は以下のとおりです(3か月を1期とします)。 【日程】 2024年4月13日(土)、5月11日(土)、6月8日(土)の3回(原則として毎月第2土曜日におこないます) 【時間帯】 どの日も 10:0

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        • YouTube などで動画が公開されているイベント・講座
          17本
        • SIX WORDS の楽しみ
          8本

        記事

          「新訳『老人と海』(角川文庫)刊行にあたって」動画公開

           すでにお知らせしたとおり、1月下旬に新訳版『老人と海』(ヘミングウェイ、角川文庫)が刊行されました(新訳『老人と海』刊行)。訳者あとがきにもかなりのことを書きましたが、新訳を手がけるに至ったいきさつや今回の新訳で意識したポイントについてもう少しくわしく説明するために、1時間余りの動画を用意しました。未読のかたも既読のかたもぜひご覧ください。  下のリンクから視聴できます。  動画で説明している英文や名場面の訳文などをまとめました。どなたでもご自由にダウンロードしてください

          「新訳『老人と海』(角川文庫)刊行にあたって」動画公開

          INFORMATION 2024-02-22

          『オリンピア』に関する長大なオンライン記事が毎日新聞に掲載されました。記者の田原和宏さんは、東京と京都の2か所で長時間にわたって取材してくださり、この作品に対するわたしや北烏山編集室のさまざまな思いを反映したすばらしい記事にしてくださいました。ありがとうございます。  オンライン版は有料記事(登録が必要)で、紙の毎日新聞では2月24日の夕刊に全文が掲載されます。ぜひご一読ください。 ――――――――――  第12回翻訳ミステリー読者賞の投票受付がはじまりました。2023年に

          朝日カルチャーセンター2024年4月期の文芸翻訳講座

           朝日カルチャーセンターでわたしが担当する文芸翻訳講座は、2024年4月期についても、すべてハイブリッド形式(教室・オンラインのどちらでも受講可)でおこなう予定です。新宿教室・横浜教室・中之島教室のすべてで受付がはじまりました。引きつづき、全国どこでも(海外でも)受講できる形なので、関東・関西以外にお住まいのかたもどうぞ。今期から、全クラスが教室・オンラインの申込が共通となりました。  朝日カルチャーセンター全体のトップページ上の「こちらから講座を検索」という欄に講師名を入

          朝日カルチャーセンター2024年4月期の文芸翻訳講座

          INFORMATION 2024-02-10

           2月17日の午後、全国翻訳ミステリー読書会 YouTube ライブの第18弾「ミステリー翻訳家が語る ~この一冊、翻訳術~ Vol.2」が開催されます。  今回はわたしが司会をつとめ、英語以外の翻訳を手がける5人のミステリー翻訳家がみずからの訳書について語ります。その作品や作者にくわしい読書会世話人や常連参加者が聞き手をつとめ、ふたりのやりとりの形で進行します。  紹介する作品は以下のとおりです(順序未定)。 小山内園子 『破果』(ク・ビョンモ、岩波書店) 酒寄進一 『

          オンライン入門講座 文芸翻訳のツボ(2024年春)受付開始

           オフィス翻訳百景では、毎月1回の「オンライン文芸翻訳実践講座」のほかに、文芸翻訳の初中級者をおもな対象とした「オンライン入門講座 文芸翻訳のツボ」をおこなっています。  動画3本の視聴(計4時間20分程度、録画受講)&翻訳課題の添削指導1回&メールによる質疑応答1回から成り立つクラスです。今後も年に2回程度開講しますが、こちらはオリエンテーションにあたる添削指導つき入門講座で、毎回ほぼ同じ内容なので、1回かぎりしか受講できません。  受講期間内であれば、いつでも課題提出や

          オンライン入門講座 文芸翻訳のツボ(2024年春)受付開始

          INFORMATION 2024-01-29

          【1月30日追記】  カドブンのサイトでヘミングウェイ『老人と海』(角川文庫)の訳者あとがき全文が公開されました。後半で今回の新訳で心がけた5つのポイントを紹介しています。 ――――――――――  ジェレミー・ドロンフィールド『飛蝗の農場』(新装版、創元推理文庫)が本日刊行されました。20年前の《このミス》《IN★POCKET》2冠作品です。新装版あとがきには、今年の夏ごろに河出書房新社から出るドロンフィールドの新作ノンフィクションの情報を入れました。  先月刊行の『オリン

          新訳『老人と海』刊行

           角川文庫からヘミングウェイの『老人と海』が刊行されました。ぜひご一読ください。若いころにはじめて読んだときにはこの作品のよさがさっぱりわからなかったものですが、いま、この老人と近い年齢になって読んでみると、人生のすべてが凝縮されたすばらしい作品だと思います。  今回の新訳にあたっては、5つのポイントを意識して作業を進めました。  1 固有名詞の表記  2 綱か、縄か  3 口調  4 the boy の年齢  5 一文の長さ  それぞれについて、訳者あとがきでくわしく説

          INFORMATION 2024-01-16

          このあと予定されているトークイベント・講演・読書会などを開催順に並べます。 ◎1月26日(金)19:30~21:00 京都出町座(イベント主催 CAVA BOOKS)  『オリンピア』(北烏山編集室)刊行記念イベント  越前敏弥×樋口真理 ◎1月27日(土)10:30~12:00 朝日カルチャーセンター中之島教室 一般向け講演 文芸翻訳教室(教室、オンライン) ※「文芸翻訳教室」は1月期でいったん終了し、以後は不定期開催となります。 ◎1月27日(土)16:30~18:

          『オリンピア』作者デニス・ボックさんからのメッセージ

           昨年12月5日に『オリンピア』(北烏山編集室)が刊行されて少し経ったころ、日本語版を受けとった作者のデニス・ボックさんから出版社宛にお礼の連絡が来ました。その返信で、何か日本の読者へのメッセージを書いてくれないかとお願いしたところ、新年早々にメッセージが届きました。数行程度のごく簡単なメッセージを予想していたのですが、届いたのは1ページ余りに及ぶ長いものでした。そこには、連作短編集『オリンピア』がどんないきさつで構想されたのかがくわしく書かれていました。  すばらしいメッセ

          『オリンピア』作者デニス・ボックさんからのメッセージ

          2024年の予定

          (トップ画像は2022年12月から2023年にかけて刊行された著訳書と、2024年に刊行予定の著訳書及び原書の表紙です)  今年もどうぞよろしくお願いします。  まずは2024年の著訳書の刊行予定から。  今年出ることがほぼ確定している著訳書は6作あります。  『老人と海』(ヘミングウェイ、角川文庫)1月下旬  『飛蝗の農場』(ジェレミー・ドロンフィールド、創元推理文庫、復刊)1月下旬  『いっしょに翻訳してみない?(仮)』(河出書房新社、著書)3月末?   The Bo

          INFORMATION 2023-12-26

           10月に青山ブックセンター本店でおこなわれた阿部公彦さん(東京大学教授)との『名作ミステリで学ぶ英文読解』(ハヤカワ新書)刊行記念対談の採録が公開されました。前後篇に分かれ、これは前篇です。 話題は英文法や英語学習や英文学やミステリなど多岐にわたっています。  YouTube の特別編では、『名作ミステリで学ぶ英文読解』(ハヤカワ新書)の内容を簡単に紹介したあと、本に掲載していない英文(コナン・ドイル『恐怖の谷』の一節)を解説します。 ――――――――――  オフィス翻

          『オリンピア』もうひとつのあとがきと、ある編集者の感想

          『オリンピア』(デニス・ボック、北烏山編集室)の刊行から1週間余り経ちました。おかげさまで好評で、読んでくださった方々からすばらしいご感想をSNSなどでつぎつぎいただいています。「オリンピア ボック」「オリンピア 北烏山編集室」「オリンピア 越前敏弥」などのキーワードで検索してもらうと、多くを読むことができるので試してみてください。  この本は小さな出版社の旗揚げ作品ということもあり、まだ各地の書店にじゅうぶんに出まわっているとは言えません。お近くの書店で見当たらなかった場合

          『オリンピア』もうひとつのあとがきと、ある編集者の感想