あらためて、『オリンピア』について思うこと
パリ五輪が終わりました。以前も『オリンピア』もうひとつのあとがきと、ある編集者の感想に書いたとおり、『オリンピア』は1992年のバルセロナ五輪までのオリンピックを背景とした物語であり、一気に商業化が進んだ1996年のアトランタ五輪以降のオリンピックについては、わたしはずっと冷めた目で見ているので、あまり思い入れがありません。ただ、自分は相変わらず敗者のふるまいに興味があるんだな、と思いながら、横目で観ていました。『オリンピア』はまさに敗者の(再生の)物語であり、自分が『オリ