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君は僕のフレグランスなんだ。 君の隣の席にいると、いつも風に乗ってシャンプーのいい香りが…
「快速『深海』は間もなく海に入ります。えら呼吸の準備をしてください」 アナウンスと同時…
遠くで小さな女の子がシャボン玉を飛ばしている。 ふよふよと風に乗って流れて来たシャボン玉…
引っ越し先で荷物を片付けていると、いつの間にか夕方になった。 知らない町のコンビニで買っ…
駅で自分そっくりの人と会った。目が合った。 コンビニで自分そっくりの人と会った。目が合っ…
雲が太陽を隠した。 地面の上を影が走って行く。 明暗の分かれた模様が不細工なパッチワーク…
今日は月明かりがない。 光を使い切ったのだろう。 私は海に落ちた月のかけらを黙々と集め、両手に乗せて「ふぅ」と息を吹きかけた。 するとかけらの1つ1つが羽のようにふわりと舞い上がり、ゆらゆらと漂いながら夜空に吸い込まれて行った。 月に光が戻ると、私は月明かりが届かないところへ身を隠した。 【140字小説】 オンライン文芸コミュニティ「星々」さんが主催する140字小説コンテスト、「春の星々」に応募したものです。 今回のテーマは「明」。 こちらもどうぞ。
明るい場所にいると、暗い部分が一層気になる。 暗闇から何かが飛び出して、自分を覆ってしま…
桜の花びらを集めよう。 たくさんたくさん集めて、空を覆い尽くすくらい舞い上げよう。 数百…
毎年この日は1日中部屋に引きこもってじっとしている。 テレビもラジオもネットも見ない。 み…
分厚い雲の隙間から太陽の光が漏れ、地上に降り注いでいる。 「あ、天使の梯子だ」 誰かが…
「両手が塞がっていたら、大事なものを取りこぼすよ?みんな心と体に余分なものをくっつけ過ぎ…
「あのね、今年度から自分でポイ捨てしたゴミを拾っても、善行にはカウントされないんだわ」 …
タクシー運転手の同僚がパソコンでドライブレコーダーの映像を見ていた。 顔が青ざめている。 「幽霊でも映ってるの?」 車内映像には、料金を支払わずに降りる女性客の姿。 「ダメだよ!?なんで料金をもらわなかったの?」 と聞くと、同僚は画面を指さして言った。 「殺して山に埋めたはずなのに…」 【140字小説】