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付箋|140字小説

廊下に小さな付箋が落ちていた。何気なく拾って見てみると、シャーペンで小さく「何もいらない」と書いてある。

「伝言かな…」

丸みを帯びた文字は、多分女子だろう。ただ、拾ったところでどうしようもないし、捨てるのも忍びない。

「あなたがいれば」

そう書き加えて、付箋をそっと廊下の端に寄せた。

(140字小説)


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