ヨコハマ・ラプソディ 18
十八.赤い電話器
志織と別れてから約三ヶ月後。
初めて志織と逢った日と同じように、朝から冷たい雨が降っていた冬のある日。夜十一時頃。
来月から始まる今年の入寮情宣について、夜遅くまで話し合っていた執行委員会をようやく終え、俺は風呂に入ろうと洗面器を抱えて三階の自分の部屋から一階の風呂場へ向かっていた。
三階から二階のロビーに続く階段を下りる途中で、俺は寮の電話のベルが鳴っていることに気が付いた。
受付終了後の夜中にも、電話のベルが鳴ることはちょくちょくあることだが、なぜか